卒業(yè)シーズンを迎えている中國(guó)のネット上で最近、「専業(yè)子供」というニューワードが話題を集めている。

「専業(yè)子供」は端的に言うならば、実家に住み、両親の世話をして、両親から給料をもらう人を指す。あるネットユーザーは最近、「転職先を決めずに退職して実家で過(guò)ごしていたら、両親が月給4000元（1元は約19.5円）をくれるようになった。私の仕事は、一緒に買い物に行ったり、料理をしたり、街歩きに付き合うこと。家族のために毎月1－2回旅行も計(jì)畫(huà)している。それ以外の時(shí)間は自由に使える」と書(shū)き込んでいる。

こうした現(xiàn)象に、ネット上では、「『専業(yè)子供』の本質(zhì)は、すねかじりで、名前を変えただけ。提唱する価値はない」という聲もあれば、「『専業(yè)子供』とすねかじりには大きな違いがある?！簩煒I(yè)子供』をしている人の気分は、労働者に近く、一概に『寢そべり現(xiàn)象』ということはできない」という聲もあるなど、賛否両論となっている。

しかし、取材では、「専業(yè)子供」になることを選んでいる若者には様々な理由があることが分かった。例えば、「仕事に疲れたため、実家でしばらく『充電』しているだけで、コンディションが整えば、チャンスを探して再出発する」や「両親の體調(diào)が悪く世話が必要。仕方がないし、子供として果たすべき責(zé)任でもある」などだ。もちろん、単に就職活動(dòng)や仕事から逃避して、「すねをかじっている」という若者もいる。家庭の背景やそれぞれの理由を無(wú)視して、レッテルをはることは、「専業(yè)子供」を理解する上で正しい方法とは言えないだろう。

「専業(yè)子供」の登場(chǎng)には根の深い社會(huì)的原因もある。しかし、「専業(yè)子供」という存在が成り立つのは、一部の家庭にはその存在を支えられる経済的な余裕があるからであり、そこに家族と一緒にいたいという思いが重なり、若者に柔軟な「就職」の機(jī)會(huì)を提供していると言うこともできる。

また、「専業(yè)主夫」や「専業(yè)主婦」と異なり、「専業(yè)子供」という言葉は、登場(chǎng)と共に議論を巻き起こしている點(diǎn)は注目に値する。今の若者は就職に多大なプレッシャーを抱えているだけでなく、理想的な仕事の環(huán)境を強(qiáng)く望んでいることを反映しているとも言えるだろう。

経済や社會(huì)が発展を続けるにつれて、現(xiàn)代の若者の職業(yè)選択に対する見(jiàn)方にも変化が生じており、ただ単にお金を稼いだり、収入の多さを気にしたりするよりは、仕事にやりがいを感じたいと願(yuàn)っている。寢そべり型のすねかじりに反対すると同時(shí)に、仕事を探す過(guò)程でペースを落とす若者たちを広い心で受け入れるべきなのかもしれない。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2023年6月14日