浙江省嘉興市海塩県西塘橋鎮(zhèn)に住む90後(1990年代生まれ)の夫婦?楊暁娟さんと郭慶順さんは今月13日、早朝2時(shí)過(guò)ぎに起きて作った包子（パオズ、肉まん）約40個(gè)を、清掃員に無(wú)料で提供していた。早朝にもかかわらず、その小さな店には、「熱気」が漂っていた。郭さん夫婦が無(wú)料で包子を提供するようになったのは、ちょっとした「人助け」がきっかけで現(xiàn)地で「有名人」となったからだという。中國(guó)新聞網(wǎng)が報(bào)じた。

熱気漂う包子の店で生まれた心溫まるエピソード

それは10月29日早朝3時(shí)のことだった。店で包子の準(zhǔn)備をしていた郭さん夫婦は、2歳か3歳くらいの女の子が店の外で大きな聲を出して泣いているのを発見。楊さんはすぐに女の子を抱き抱えて店の中に運(yùn)び、上著を著せてあげたという。その後、警官の助けを借りて無(wú)事女の子は両親の元に戻ることができた。

楊さんに言わせると、そんな「小さな出來(lái)事」がその後、「大きな反響」を呼んだ。

清掃員に包子を渡す郭慶順さん（撮影?劉建東）。

女の子を保護(hù)したことがきっかけで、小さな包子の店が注目されるようになり、街の人々から絶賛する聲が郭さん夫婦のもとに続々と屆いた。そして、SNSにはたくさんの「いいね！」が寄せられたほか、メディアもそのエピソードを報(bào)道し、中には5000元(1元は約20.8円)を、企業(yè)と提攜して郭さん夫婦に寄贈(zèng)するメディアも登場(chǎng)したという。

浙江省の多くの地域では最近、気溫が急降下し、冬の足音が近づいている。そこで、郭さん夫婦は、もらった5000元を使って包子を作り、街の清掃員に無(wú)料で提供することを決めたという。

「今月13日から毎日、無(wú)料で包子を提供する」と話す楊さん自身も、生まれ故郷を離れて長(zhǎng)年一生懸命働いてきただけに、清掃員の苦労をよく知っている。だからこそ、ホカホカの包子を食べて身も心も溫まってもらいたいと考えたという。

「衆(zhòng)立早餐店」という名のこの小さな包子の店は、地元密著型の店だ。楊さんは、「清掃員に包子を無(wú)料で提供するというのも、小さな善行を通じて、周りの一人でも多くの人に善行をしてほしいという思いから」としている。

そして、「まず、包子約1000個(gè)を提供する予定。私たちにやれることはたかが知れているが、ベストを盡くしたい」としている。

現(xiàn)地で「有名人」になったものの、郭さん夫婦の初心は変わっておらず、「今までと同じように生活を続け、包子を作り続ける」と楊さん。二人が燈した「愛の火」は、今シーズンの冬の間、ずっと人々の心を溫め続けてくれるだろう。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2023年11月15日