山東省菏沢市曹県では近年、中國(guó)の伝統(tǒng)衣裝である漢服の産業(yè)が急速に発展している。産業(yè)が立ち上がった時(shí)期自體は遅いものの、舞臺(tái)衣裝加工産業(yè)で培われた基礎(chǔ)を活かし、ECの後押しを受けて、同県の漢服産業(yè)は急速に成長(zhǎng)し、今では、中國(guó)の漢服市場(chǎng)のシェア4割を占める中國(guó)最大の漢服生産拠點(diǎn)となっている。春節(jié)（舊正月、2024年は2月10日）が近づくにつれて、同県で生産されている「春節(jié)を祝う服＋馬面裙（プリーツスカートタイプの伝統(tǒng)衣裝）」のセットが、供給が需要に追いつかないほどの人気となっている。

人民網(wǎng)の取材チームはこのほど曹県に足を運(yùn)び、漢服経済の急成長(zhǎng)の舞臺(tái)裏に迫り、漢服を製造する街の獨(dú)特の魅力を取材した。

山東省菏沢市曹県大集鎮(zhèn)にある穿越大唐漢服雲(yún)倉(cāng)ライブ基地のショールームに陳列された漢服（1月24日撮影?周琳佳）。

「漢服ブーム」きっかけに地元に戻り就職する若者たち

昨年大學(xué)を卒業(yè)したばかりの張子晨さんは、「00後（2000年以降生まれ）」の漢服デザイナー。漢服や中國(guó)伝統(tǒng)文化が大好きな彼女は生まれ故郷である曹県に戻って漢服のデザインに従事するようになった。生まれ故郷のここ數(shù)年の発展について、彼女は、「中國(guó)國(guó)産品のトレンド『國(guó)潮』の盛り上がりは必然的なものだ。誰(shuí)かが曹県で作られた漢服を持っていると話すのを聞くと、とても誇りに感じる」と話す。

山東省菏沢市曹県にある有愛(ài)雲(yún)倉(cāng)ライブ基地で漢服のデザインをする張子晨さん（1月23日撮影?袁蒙）。

張さんは、「イノベーションが漢服のデザインの最大の難関。伝統(tǒng)文化と近代的な要素をいかに組み合わせて、現(xiàn)代人の心を摑むかが、デザイナーが一番頭を使う所だ」とする。そんな彼女は今、「青花瓷」シリーズの馬面裙と上著のデザインを進(jìn)めており、「この漢服には、青花瓷の上品さと、清潔感ある色彩を採(cǎi)用しているほか、菏沢が誇る牡丹の花を取り入れている」と説明する。

普段街に出かける時(shí)や、旅行に行くときなどは、自分でデザインした漢服を著ているという張さんは、「漢服を著ると、伝統(tǒng)文化を身にまとっているかのようで、自信を持って出かけることができる」という。

子供の世話していた女性や高齢者も総出で漢服作り

雲(yún)牧服飾有限公司?生産部の責(zé)任者?高燕さんは、裁斷から始め、縫い合わせ、ロールエッジ仕上げ、アイロンがけ、プリーツ加工、腰回りのスリット加工などの工程を経て、馬面裙を作っている。彼女の下で働いているのは製造工場(chǎng)の主な生産力となっている平均年齢50歳前後の女性たちだ。糸を針の穴にスッと通し、女性たちが足元のペダルを踏むと、ミシンがカタカタと動(dòng)き始め、生地と生地を縫い合わせ、馬面裙の腰の部分があっという間に完成した。高さんは、「自分が作った漢服を見(jiàn)ると、達(dá)成感を覚える。それに舞臺(tái)衣裝を作っていた時(shí)よりも収入も増えた」と話す。

山東省菏沢市曹県大集鎮(zhèn)にある雲(yún)牧服飾有限公司で馬面裙を作る高燕さん（1月24日撮影?袁蒙）。

曹県の漢服産業(yè)が近年発展するにつれて、以前は家で子供の世話をしていた女性や高齢者に働く機(jī)會(huì)が提供され、こうした人々は服を作ったり、ボタン付けをしたりして収入を得ることができるようになっている。こうした変化について、高さんは、「特に、ミシン縫製やアイロンがけといった作業(yè)に、こうした人たちを起用している」と説明する。

ECがエンパワーメントし「農(nóng)業(yè)」から「ネットショップ経営」に舵切る県民多數(shù)

曹県にある「有愛(ài)雲(yún)倉(cāng)ライブ基地」では、ライブ配信パーソナリティーが、「當(dāng)社は『織金倣粧花』という刺繍の技術(shù)を採(cǎi)用しています」や「私が著ているのは、ナンバー14のリンクをタップして購(gòu)入できます」といったようにPRして、漢服を販売していた。

「有愛(ài)雲(yún)倉(cāng)ライブ基地」は倉(cāng)庫(kù)型のライブ配信拠點(diǎn)で、ホールには約4000著の漢服が並んでいるほか、ライブ配信ができる場(chǎng)所や設(shè)備も提供されている。パーソナリティーはスマホさえあればライブ配信を始めることができる。同拠點(diǎn)には、ライブ配信ルームが40部屋あり、そこでパーソナリティー15人が活躍し、売上高は1日當(dāng)たり約25萬(wàn)元（1元は約20.6円）に達(dá)している。

山東省菏沢市曹県の「有愛(ài)雲(yún)倉(cāng)ライブ基地」で、ライブ配信をして「馬面裙」を紹介する姚馳行さん（1月23日撮影?周琳佳）。

「有愛(ài)雲(yún)倉(cāng)ライブ基地」の姚馳行総経理は、ライブ配信パーソナリティーの一人?！给P紋」がデザインされた「馬面裙」を著てライブ配信をした後、「『馬面裙』は1千年以上の歴史を誇る。その最大の特徴は馬に乗りやすいことで、これを著るととても素?cái)长?、テンションが上がる」とし、「女の人なら誰(shuí)でも『馬面裙』を1枚は持っているようになり、馬面裙が私たちの生活に溶け込むことを願(yuàn)っている」とその夢(mèng)について熱心に語(yǔ)ってくれた。

整備され続けているEC業(yè)態(tài)も、伝統(tǒng)的な「農(nóng)業(yè)大県」である曹県の「転職」を大々的に後押しし、多くの県民がネットショップを開(kāi)いてEC事業(yè)を展開(kāi)するようになっている。

同県のEC企業(yè)は約7000社、ネットショップは8萬(wàn)3000店舗に達(dá)しており、こうした高まりを見(jiàn)せるECの流れが、漢服産業(yè)の急速な発展を促進(jìn)する內(nèi)生的原動(dòng)力やコア競(jìng)爭(zhēng)力となっている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年2月8日