泉が數(shù)多くあるため「泉城」と呼ばれている済南市にある「天下一の泉」の趵突泉（撮影?徐舟）。

山東省済南市は泉が數(shù)多くあるため「泉城」と呼ばれている。生まれも育ちも済南の李建國(guó)さんにとって、泉の水でお茶を飲んだり、ご飯を炊いたりするのはごく當(dāng)たり前のことだった。以前は、妻と一緒に車(chē)を走らせて、黒虎泉や南部の山地に行って、列に並んで泉の水を様々な大きさのボトルに汲みに行っていたのだという。ただ年を取るにつれて、わざわざ水を汲みに行くことは難しくなってしまったという。人民日?qǐng)?bào)が報(bào)じた。

「水道の蛇口をひねれば、泉の水が出てくるようになればいいのに」という李さんの願(yuàn)いが、ついに現(xiàn)実のものとなった。

數(shù)年前、済南市は、「そのまま飲める泉の水を水道水とするテスト事業(yè)」を打ち出し、政府が主導(dǎo)し、市場(chǎng)が運(yùn)営するスタイルで、水供給企業(yè)が條件が整っている団地で、テスト事業(yè)を展開(kāi)し、浄水処理済みの泉の水を一般家庭まで屆けるように取り組んでいる。李さんが住んでいる団地でもテスト事業(yè)が実施されている。その後、テスト事業(yè)の実施範(fàn)囲は秩序に基づいて拡大しており、今年8月末の時(shí)點(diǎn)で、済南市の累計(jì)200ヶ所で事業(yè)が実施され、63萬(wàn)2000人が蛇口から出る泉の水を飲めるようになっている。

今年、テスト事業(yè)により新たに30萬(wàn)人が蛇口から出る泉の水を飲めるようになり、2025年末には、その規(guī)模が35萬(wàn)世帯、100萬(wàn)人にまで拡大する計(jì)畫(huà)だ。

蛇口から出る泉の水の水道代は高いのか？

李さんが水道の蛇口をひねってコップに汲んだ泉の水を、筆者が一口飲んでみると、ひんやりとしていて、ほんのりとした甘みが舌の上に殘り、一気に飲みほしてしまった。

李さんは、「ボトル入りウォーターは1リットル約1元(1元は約20.3円)であるのに対して、蛇口から出る泉の水は約0.3元。ボトルの水の3分の1以下の値段だ」と喜ぶ。

安くておいしい泉の水をどのように実現(xiàn)？

関係責(zé)任者によると、地下にある浄水ポンプ室で、泉の水は、第一段階の沈殿、 限外ろ過(guò)、ナノろ過(guò)、オゾン?紫外線殺菌など、7つのステップを経ている。浄水された水は、中國(guó)の飲用水衛(wèi)生標(biāo)準(zhǔn)の要求を満たしていることが確認(rèn)されたうえで、各家庭に送られることになる。

済南市の蛇口から出るそのまま飲める泉の水の価格は1リットル當(dāng)たり平均0.3元。市場(chǎng)で出回っている一般的なミネラルウォーターのボトルの大きさで計(jì)算すると、1本當(dāng)たり5.5元と、とてもお得だ。同責(zé)任者は、「泉の水が水道の蛇口を通して飲めるようになると、ボトルのコストが節(jié)約できる。また、輸送する必要もないため、その送料なども節(jié)約でき、當(dāng)然ボトルの水より安くなる」と説明する。

泉の水に悪影響は？

済南市都市?農(nóng)村水務(wù)局水供給管理処の李偉処長(zhǎng)は、「この事業(yè)が実施できるのは、當(dāng)市が長(zhǎng)年、井戸を封鎖して節(jié)水を行ってきたほか、泉を保護(hù)するといった対策を講じて、各泉の地下水位を安定させてきたため?，F(xiàn)時(shí)點(diǎn)では、蛇口から出る泉の水は1人當(dāng)たり1日5リットル限定。舊市街地の4大泉群周辺のリスクあるエリア內(nèi)は、地下水の利用が禁止されている」と説明している。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年9月19日