爽やかな秋風(fēng)が吹く中、河南省周口市管轄下の項城市賈嶺鎮(zhèn)宋荘村の約13ヘクタールのゴマ畑では、収穫機(jī)がゴマの枝を刈り取り、中から真っ白なゴマの実が吐き出されていた。あぜ道にしゃがんだ農(nóng)家の宋福利さんは「ゴマもムギと同じように大型機(jī)械で収穫できるようになるなんて、想像もしていなかった」と驚きの聲を上げた。新華社が伝えた。

長年ゴマを栽培してきた宋福利さんは、「これまでのゴマは成熟するとさやがはじけやすくなり、ちょっと觸れただけでもパチンとはじけて、実が地面に落ちてしまっていた。収穫の際は十分に気を付けながら片方の手でゴマの枝をつかみ、もう片方の手で鎌を使って枝を刈り取り、それからまとめて縛り、布の上に置いて天日干しし、完全に乾燥させてから、実を取り出していた。1人が1日に刈り取れるのは0.5ムー（1ムーは約6.7アール）くらいが限界だった」と話した。

今では中型の収穫機(jī)なら1日に6.7ヘクタール、大型の収穫機(jī)なら10ヘクタール以上の刈り取りが可能だ。しかし、大きな機(jī)體の収穫機(jī)がゴマの枝に觸れても、ゴマの実が落ちないのはなぜだろう。

周口市農(nóng)業(yè)科學(xué)院の高樹広副研究員が記者を畑に連れて行って説明してくれた。高副研究員が成熟したゴマの枝に觸れても実が落ちることはなかった。枝を1本抜き取った高副研究員は、「ほら、ゴマのさやははじけているし、実も出てきているが、一番外側(cè)にあるゴマの數(shù)粒をよく見ると、下にある実を押さえ込むように、さやのはじけて開いたところから実が出ないようになっている。だから実がすぐに落ちてくることがない」と説明した。

高副研究員が少し力を入れてゴマのさやを握ると、さやは完全にはじけて、中から実が全部飛び出した。高副研究員は、「これは河南省農(nóng)業(yè)科學(xué)院ゴマ研究センターが育成した新品種『豫芝ND837』で、さやがはじけにくく、機(jī)械による?yún)Х偆诉mしているといった特徴があり、ゴマの実の落ちやすさや機(jī)械化生産レベルの低さといった難問を解決した。この品種は完全に成熟してから収穫することができ、人の手による?yún)Х偆瑜陞Х側(cè)栅驍?shù)日遅らせることができ、生産量を増やせる」と説明した。

國家特色ある植物油原料産業(yè)技術(shù)システムのチーフサイエンティストで、河南省農(nóng)業(yè)科學(xué)院ゴマ研究センター長の張海洋氏が率いるチームが、2007年からこの品種の開発を進(jìn)めてきた。21年に省のゴマ新品種の鑑定に合格し、植物新品種として権利が保護(hù)されるようになった。その後、全國で普及拡大が進(jìn)められた?，F(xiàn)在、機(jī)械で収穫できるこの新品種の栽培面積は10萬ヘクタールを超え、全國の20％以上を占めるという。

張センター長は、「この品種は、通常の交雑育種技術(shù)を採用して選定?育成が行われ、中國で初となるさやがはじけにくく機(jī)械収穫に適したゴマの品種だ。適応性が高く、西北、華北、黃淮、江淮の一部の生産エリアでの栽培に適している」と説明した。

約13ヘクタールの畑でゴマを栽培する宋勇権さんは、「以前はゴマの収穫の人件費が1ムーあたり400元（1元は約21.0円）くらいかかっていたが、今の機(jī)械収穫だと80元で済む。この品種の1ムー當(dāng)たり生産量は100キログラムを超え、機(jī)械収穫での損失率は3％前後で、こちらも人による?yún)Х偆瑜甑亭ぁ工仁訾伽俊?/p>

また宋勇権さんは、「ゴマを機(jī)械で収穫するには、普通の穀物収穫機(jī)の刈り取り部分を交換するだけで済み、とても便利だ。來年は栽培面積を約6.7ヘクタール増やそうと準(zhǔn)備を進(jìn)めている」と述べた。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年10月18日