資料寫真

少し前、上海に住む女性の呉さんは10歳になる息子とヘリコプターに乗り、大空へ飛び立った。10分の飛行を終えると、ヘリはゆっくり著陸した。ヘリコプターから降りた母子は、「空から見た陸家嘴や雙子山の景色をすべて目に焼き付けた。これまで地上から見ていたのと完全に違う感じがした」、「10分は短い。また空の観光を楽しみたい」と話し、興奮冷めやらない様子だった。

実は観光はヘリコプターの応用シーンの一部でしかない。

上海新空ヘリコプター有限公司の曹新田董事長は、「ヘリコプターは通勤輸送、防災(zāi)?災(zāi)害救助、救急醫(yī)療、農(nóng)業(yè)?林業(yè)の植物保護などの分野で幅広く応用でき、一般の人々により多くの利便性をもたらすことができる」と説明した。

今年に入ってから、上海市ではヘリによる通勤路線が増加し続けている。9月23日には同市浦東新區(qū)、同市金山區(qū)、浙江省海寧市の間を往復(fù)する低空域旅客輸送路線の正式就航を控えての試験飛行が行われた。同日、ヘリコプター1機が上海?浦東の星野ヘリコプター飛行拠點から離陸し、16分後に上海?金山水上空港に著陸した。それから金山空港を離陸し、20分後に浙江?海寧に著陸した。現(xiàn)時點での料金は片道1人1400元（1元は約21.5円）からになるという。

試験飛行の機長を務(wù)めた徐建軍さんの計算によれば、「この『空飛ぶタクシー』は各交通ターミナル間の通勤時間を大幅に短縮する。車で上海浦東國際空港から金山水上空港まで移動した場合、渋滯がなくても1時間20分はかかるが、ヘリなら20分足らずで浦東から金山に行ける」という。すでに中國初の省を越えた定位置低空域旅客輸送路線となる、上海浦東國際空港と江蘇省昆山ターミナルを往復(fù)するヘリコプター低空域旅客輸送路線が、8月10日に試験飛行に成功し、同月18日から正式に就航している。

上海市はこれからも低空域航空路線のカバー範囲を持続的に拡大し、上海市と江蘇省の太倉市や蘇州市呉江區(qū)など長江デルタ地域とを結(jié)ぶ低空域路線を就航させると同時に、浦東空港と上海國際クルーズ観光リゾートなどとを結(jié)ぶ市內(nèi)低空域観光路線も就航させる計畫だという。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年10月29日