今年、中國中央テレビの「春晩」（春節(jié)＜舊正月＞を祝う中國の國民的年越し番組）で、人型ロボットとダンサーが共演するダンスパフォーマンスが披露され、視聴者の間で大きな関心を呼び、話題となった。

「春晩」に登場した人型ロボットは、杭州宇樹科技有限公司が開発したものだ。2023年に北京で開催された世界ロボット大會で初めて公開され、エンジニアによる訓(xùn)練の下で、走る?跳ぶ?さらには後方宙返りといった高度な動作を習得。今年、ついに春晩の舞臺に立つまでに至った。

今や人型ロボットは競爭の激しい新たな注目産業(yè)となっている。

資本市場では、人型ロボットへの関心が高まる中、今年に入り「人型ロボット」産業(yè)が急成長。市場関係者の間では、人型ロボット産業(yè)を有望視する聲が多く聞かれる。

また、世界の超大手テック企業(yè)も人型ロボット分野への投資を拡大。テスラのイーロン?マスクCEO（最高経営責任者）は、年內(nèi)に數(shù)千臺の人型ロボットを生産する計畫を明らかにした。

深セン新戦略伝媒有限公司産業(yè)研究所の大まかな統(tǒng)計では、2024年6月時點で世界の人型ロボットメーカーはすでに160社以上に達しており、このうち60社以上が中國企業(yè)であり、中國は世界最大の人型ロボット製造國となっている。

國際ロボット連盟（IFR）は、2021年から2030年の世界の人型ロボット市場の複合成長率は71％にも達すると予測する。中國電子學會は、2030年までに中國の人型ロボット市場は約8700億元（1元は約20.8円）規(guī)模に達すると見込んでいる。

市場需要から見ると、高齢化と労働力不足が人型ロボットの活用範囲を大きく広げている。

エアフライヤーでフライドポテトを作る、サラダバーガーを作る、コーヒーを淹れる、子供をあやす、服をたたむなど、2024年の世界ロボット大會で見られた光景は、人型ロボットが日常生活に溶け込むさらなる可能性を人々に示した。

中國のロボット企業(yè)「優(yōu)必選（ubtech）」の譚旻チーフブランドオフィサーは「技術(shù)が成熟すれば、人型ロボットは高齢化による問題の緩和において顕著な可能性を持つ。特に、日常のサポート、健康管理、メンタルケアといった役割だ」と指摘する。また、譚氏は「人型ロボットは、高齢者の退職後の生活における質(zhì)の高いパートナーになる。日常生活や健康管理に加え、より重要なものとしてメンタルケアにおいても欠かせない役割を果たす」とした。

中泰証券のロボット産業(yè)レポートによると、人型ロボットはすでに家庭サービス、商業(yè)施設(shè)での接客、フレキシブル生産など各分野で試験導(dǎo)入が進められている。長期的に見ると、中國の自動車製造業(yè)だけでも約34萬臺の人型ロボットの潛在需要がある。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年2月12日