淡水魚(yú)の養(yǎng)殖に10數(shù)年にわたり従事してきた王晨浩さんは初めて、海水魚(yú)の養(yǎng)殖を試みた。しかもそれは液化天然ガス（LNG）が放出する冷エネルギーを活用した冷水魚(yú)の養(yǎng)殖だ。これは王さんにとって新鮮な経験で、江蘇省塩城市浜海県にとっては沿海資源を活用した新たな産業(yè)領(lǐng)域の開(kāi)拓を意味する。人民網(wǎng)が伝えた。

「では、ご案內(nèi)します」。浜海県陶灣海洋牧場(chǎng)陸上冷水魚(yú)養(yǎng)殖試験拠點(diǎn)の技術(shù)者である王晨浩さんは給水時(shí)間の午前9時(shí)になると給水管の先に向けて歩き出した。両側(cè)には10以上の円形養(yǎng)殖池が並び、それぞれにサーモン、ニジマス、チョウザメ、ヒラメなどが養(yǎng)殖されている。

浜海県陶灣海洋牧場(chǎng)陸上冷水魚(yú)養(yǎng)殖試験拠點(diǎn)。撮影?周夢(mèng)嬌

養(yǎng)殖池の水は、中國(guó)海洋石油集団有限公司（中海油）塩城グリーンエネルギーポートのLNG受入ステーションで使用される生産用水で、直徑16センチ、全長(zhǎng)2000メートルのパイプを通じて、1日3回定時(shí)に供給されている。

経済価値の高い冷水魚(yú)の養(yǎng)殖は、水溫管理が最大の制約となっている。中國(guó)最大規(guī)模のLNG備蓄拠點(diǎn)である中海油塩城グリーンエネルギーポートにおいて、6基のLNG貯蔵タンクが昨年6月、すべて完成した。同プロジェクトの第1期及び拡張工事における安定的なガス輸送能力は最大年間420萬(wàn)トンで、約348萬(wàn)ギガジュールの冷エネルギーを放出できる。

マイナス162℃のLNGは海水と熱交換して溫度を上げることで、ガスとして外部に輸送できるようになる。この過(guò)程で放出される冷エネルギーは、海水溫を5℃下げることができる。

浜海港経済區(qū)管理委員會(huì)の王歓副主任は、「冷エネルギーを海に放出することで、海水溫が下がれば、海洋生態(tài)が破壊される。熱交換後の海水を池に流して養(yǎng)殖池にすれば資源の有効活用ができる」と述べた。

LNG冷エネルギー交換センター。撮影?周夢(mèng)嬌

第1期約0.67ヘクタール規(guī)模の養(yǎng)殖実験拠點(diǎn)では、さまざまなモニタリング裝置が設(shè)置されており、養(yǎng)殖池の水位、溶存酸素、溫度、水交換量などがIoT（モノのインターネット）プラットフォームによってリアルタイムで監(jiān)視されている。王さんは順?lè)伺潘啸毳帧⑺崴毓┙oバルブ、循環(huán)水バルブなどを點(diǎn)検し、スマート管理システムに魚(yú)の成長(zhǎng)狀況を入力する。そして午前10時(shí)頃、配合された魚(yú)の餌を與え始めた。

王さんは、「これらのサーモンは昨年入れた時(shí)は約200グラムだったが、2年で5キロ前後の成魚(yú)に成長(zhǎng)した。來(lái)年は500グラム當(dāng)たり100元（1元は約19.8円）で売れるだろう。拠點(diǎn)の第2期約10ヘクタールの拡張工事が進(jìn)められており、年間24トンの生産能力を目指している」と述べた。

サーモンに餌を與える王晨浩さん。撮影?周夢(mèng)嬌

この養(yǎng)殖実験拠點(diǎn)は現(xiàn)在、毎日6ギガジュールの冷エネルギーを活用している。これは電力消費(fèi)1680キロワット時(shí)（kWh）、二酸化炭素排出935キロの削減に相當(dāng)する。塩城市工業(yè)?情報(bào)化局の関係責(zé)任者は、「冷エネルギーはかつて『エネルギーのブラックホール』だったが、今やここは『ブルーファーム』になり、工業(yè)余剰エネルギー＋スマート漁業(yè)が経済と環(huán)境の両立を?qū)g現(xiàn)した」と述べた。また製氷工場(chǎng)、氷と雪のテーマパーク、フリーズドライ果物?野菜工場(chǎng)、演算能力センターなどの冷エネルギーの活用シーンは今後さらに広がっていく見(jiàn)込みだ。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2025年4月9日