中國の宇宙ステーションで、宇宙飛行士がオーブンで調(diào)理した肉料理を味わう様子が先ごろ公開され、世界各國のネットユーザーの間で大きな話題となっている。ネットユーザーたちは、香ばしく焼けたグリルドチキンウィングとアツアツのペッパーステーキを「最高級レストランで味わう宇宙級バーベキュー」と呼んでいる。そしてこのバーベキューには、人類が広大な宇宙に足を踏み入れるために必要なハイテクが駆使されている。

これまでの宇宙飛行ミッションでは、流動食やフリーズドライ食品が使われていたものの、味が優(yōu)れず、栄養(yǎng)価面でもあまり優(yōu)れていないことが課題だった。今回、宇宙でオーブンを使った肉料理の調(diào)理に成功したことで、宇宙食は「加熱」から「調(diào)理」への歴史的飛躍を遂げた。人類が宇宙で本當(dāng)の意味で調(diào)理をして食事をするのはこれが初めてのことだ。

宇宙ステーションは、內(nèi)部で空気を循環(huán)させる閉鎖生態(tài)系生命維持システムが採用されているため、わずかな煙でも大事故の原因になる。また、微小重力の宇宙環(huán)境においては、肉を焼くことで溫められた空気が自然に上昇することはなく、熱伝導(dǎo)率も極めて低くなってしまう。

中國が獨自に研究開発した熱風(fēng)を內(nèi)部で循環(huán)させる新型オーブンは、この2つの難題を解決した。その秘密はオーブン內(nèi)部に搭載されているファンにある。焼く過程で発生する煙は、ファンによって精密な浄化裝置へと吸い込まれ、宇宙ステーション內(nèi)に漏れることは全くない。また、無重力下で肉や肉汁が散らばることがないよう、オーブンの內(nèi)部には、特製のラックや肉汁やかすなどを収集する裝置が搭載されている。この新型オーブンは、熱の強制循環(huán)、空気浄化、ごみ管理が一體となったマイクロ型宇宙調(diào)理室と言うことができる。

「人民網(wǎng)日本語版」2025年11月13日