日本の高市早苗首相は先ごろ、公然と「臺灣有事」と「集団的自衛(wèi)権の行使」を結(jié)びつけ、日本が臺灣海峽問題に武力介入する可能性を示唆した。この誤った発言は中國の核心的利益に挑戦しようとするものであり、中國側(cè)は直ちに厳正な申し入れと強(qiáng)い抗議を行った。高市首相が就任間もないうちに深刻な外交上のもめ事を引き起こし、日中両國の上の世代の政治家たちが共に築いてきた友好関係を甚だしく損なっていることに、深く心を痛めている。（文：小林陽吉、日本八路軍?新四軍戦友會副會長兼事務(wù)局長。人民日報(bào)掲載）

長年にわたり、日中関係は四つの政治文書が確立した原則に従ってきた。これらの文書は日中関係発展の政治的な基礎(chǔ)を成している。高市首相の軽率な発言は、日本の歴代政権が臺灣問題において維持してきた非常に慎重な姿勢を完全に覆すものであり、1972年の「日中共同聲明」における「日本國政府は、中華人民共和國政府が中國の唯一の合法政府であることを承認(rèn)する」「臺灣が中華人民共和國の領(lǐng)土の不可分の一部である」といった臺灣問題に関わる趣旨から深刻に乖離し、日中両國間の法的拘束力を持つ政治文書に深刻に背くものだ。

高市首相は外交?防衛(wèi)といった重要ポストでの経験を欠いており、その右翼の保守的な立場によって、政権運(yùn)営経験上の欠陥を覆い隠すのは困難だ。就任後の自己肥大化的な政治スタイルによって、その発言は恣意性と軽率性がさらに強(qiáng)まっている。日本の國會質(zhì)疑制度は極めて厳格であり、高市首相の答弁內(nèi)容によるマイナスの影響は國內(nèi)外で広がっている。

今年は世界反ファシズム戦爭勝利80周年にあたる。世界各地の記念行事は、人々に戦爭を忘れず、歴史を鑑とするよう注意を促している。高市首相は歴史の教訓(xùn)を深く汲み取り、日本軍國主義がかつて中國、アジア、そして世界にもたらした甚大な慘禍を直視しなければならない。

日本自身も侵略戦爭の中で痛ましい代償を払った。戦後の日本の社會では、大部分の人が戦爭を反省する姿勢を取っているが、一部の政治屋を含め、侵略の歴史と植民地支配を否認(rèn)し、さらには美化する姿勢を取っている者が依然としている。これは間違いなく中國人民の感情を傷つけるものであり、歴史の事実への冒涜でもある。

日中の平和と友好は、両國の根本的利益にかなうのみならず、地域の平和と安定を維持するうえで唯一の正しい選択でもある。今回の高市首相による臺灣関連の誤った発言は日中関係に多大な打撃を與えたが、日中関係の改善を進(jìn)めることは、高市首相にとって日本の首相として避けられない責(zé)務(wù)であり、日本國民の期待でもある。

現(xiàn)在、日中関係は岐路に立っている。事態(tài)が長引けば長引くほど、日本へのマイナスの影響は大きくなる。臺灣に関する誤った発言を撤回することが、高市首相にとって現(xiàn)在最も責(zé)任ある対応である。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年12月8日