河南省洛陽市の王城公園は今年、「おめでた続き」となっており、アモイトラの赤ちゃんが9頭も生まれた。アモイトラ63頭は現(xiàn)在、同公園の「アイドル」となっており、虎山の上では成獣のトラが圧倒的なオーラを放ち、「幼稚園」では赤ちゃんトラがかわいさを振りまいている。中國新聞網(wǎng)が報(bào)じた。

アモイトラの赤ちゃん3頭を抱っこするスタッフ（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

中原エリアでアモイトラの繁殖?飼育にチャレンジ

アモイトラは、中國固有の亜種のトラで「中國虎」とも呼ばれ、世界絶滅の危険が極めて高い動(dòng)物10種類に入っており、かつては黃河流域の南から、珠江流域の北の広い地域に生息していたものの、現(xiàn)在は野生のアモイトラはすでにいないと見られている。

統(tǒng)計(jì)によると、2020年11月末の時(shí)點(diǎn)で、世界のアモイトラの個(gè)體數(shù)はわずか221頭で、その絶滅の危険の高さは、ジャイアントパンダよりはるかに高い。

そのため関係者の間では、アモイトラの人口繁殖?飼育技術(shù)の面でブレイクスルーを?qū)g現(xiàn)できるかは、その個(gè)體群を救う上で重要な意義を帯びていると考えられている。

日向ぼっこするアモイトラの赤ちゃん（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

アモイトラの繁殖?飼育を中原エリアに位置する河南省で成功させることはできるのだろうか？15年の模索と実踐を経て、その答えはすでに出ていると言えるだろう。王城動(dòng)物園の劉兆陽副園長は、「1985年に広東省の広州動(dòng)物園から王城公園にオスとメスのアモイトラが連れてこられたが、出産することはずっとなかった。そして、中國の長江より北の地域でアモイトラの人工繁殖?飼育に成功したケースもなかった。そのため、人工飼育されているアモイトラは、中國の北方エリアでは出産できないのではないかと懸念する聲も上がっていた」と振り返る。

かわいいアモイトラの赤ちゃん（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

2005年に同公園に來た劉副園長は、アモイトラの人工繁殖?飼育の面でなんとかブレイクスルーを?qū)g現(xiàn)したいと考え、2006年にその繁殖?飼育を重點(diǎn)難関攻略プロジェクトに指定し、取り組みを始めた。

圧倒的なオーラを放つアモイトラ（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

成功！アモイトラの赤ちゃん3頭の出産に成功

參考にできる成功例もなかったため、劉副園長は最初、成功できるか自信がなかったものの、同僚と共にチャレンジした。

圧倒的なオーラを放つアモイトラ（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

「飼育小屋の環(huán)境を改善したり、エサの構(gòu)造を調(diào)整したりするところから始めた。アモイトラの洛陽での生活のあらゆる面を調(diào)整、改善した。例えば、公園に虎山を作り、自然に近い生活環(huán)境を作り、アモイトラが自由に活動(dòng)できる範(fàn)囲を広げ、日光に當(dāng)たる時(shí)間も長くした。エサの分野では、冷凍肉から生肉に変え、ウシの心臓や肝臓なども混ぜて、アモイトラが微量元素を十分に摂取できるようにした」と劉副園長。

外的要因となる環(huán)境を整えた次は、非常に數(shù)の少ないアモイトラのオスとメスをどのようにペアリングするかが、繁殖のためにクリアすべき難関となった。

劉副園長によると、「今まで會(huì)ったことのない成獣のアモイトラを一緒にすると、けんかになる可能性があり、ペアリングを成功させるのは難しい。そのため、オスとメスを子供の頃から一緒に生活させて、仲良くさせれば、成獣になって発情期に入った時(shí)にペアリングしやすいのではと考えた」といい、こうした不斷の努力がついに実り、2009年に、メスの「妞妞」が妊娠。無事3頭の赤ちゃんを出産した。

かわいいアモイトラの赤ちゃん（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

2009年、王城公園では合わせて4頭のアモイトラの赤ちゃんが生まれ、長江より北の地域での初の人工繁殖?飼育成功例となった。そして、洛陽市は中國でアモイトラの人工繁殖?飼育に成功した最北地點(diǎn)となった。

アモイトラの赤ちゃんを抱っこするスタッフ（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

河南省におけるアモイトラ繁殖?飼育拠點(diǎn)建設(shè)に期待

最初に來たアモイトラは2頭だったものの、今ではその數(shù)が63頭になっており、15年にわたる取り組みを経て、アモイトラは古都?洛陽市でその個(gè)體數(shù)を増やしている。特に2017年以來、同公園では毎年、アモイトラの赤ちゃんが10頭以上誕生しており、公園の飼育數(shù)は7年連続で全國トップとなっている。こうして洛陽王城公園は今、中國で最も多いアモイトラが生活する場所になった。

じゃれ合うアモイトラの赤ちゃん（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

2018年に開催された中國動(dòng)物園協(xié)會(huì)の年次総會(huì)で、王城公園のアモイトラ個(gè)體群繁殖?飼育プロジェクトは、「個(gè)體群発展のベストモデルケース」に選ばれた。

ただ、都市にある動(dòng)物園で63頭ものアモイトラを飼育するというのは、その管理の面で新たなハードルをもたらしている。

同公園の邢建飛副主任によると、現(xiàn)在王城公園において最大の問題となっているのはスペースに限りがあることで、「アモイトラの繁殖?飼育拠點(diǎn)建設(shè)を積極的に模索している。もっと大きなスペースを用意して、アモイトラやその他の動(dòng)物が長期にわたってもっと快適に、安定して暮らすことができる場所を作りたい」と話す。

かわいいアモイトラの赤ちゃん（資料寫真?洛陽王城公園が提供）。

邢副主任は、「地球の生物圏は生命共同體で、どんな種でも絶滅すれば、生命共同體のバランスが崩れる。食物連鎖の頂點(diǎn)にいるトラが絶滅すれば、食物連鎖を通じて連鎖反応が起き、生態(tài)系全體にとって脅威となる。その點(diǎn)から考えても、アモイトラの保護(hù)は人類の生存と密接に関係しており、重要な意義がある」との見方を示した。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年11月12日