冷戦終結(jié)からすでに30年余りになるが、冷戦思考の亡霊がいまだにホワイトハウス、キャピトル?ヒル、ペンタゴン、CIAの上空を徘徊している。米國(guó)の一部政治屋は常に「ゼロサムゲーム」と「イデオロギー対立」の観點(diǎn)で國(guó)際情勢(shì)を捉え、「新冷戦」を作り出そうとしている。本來(lái)なら東西の意思疎通の懸け橋となるはずのウクライナは、大國(guó)間対立の最前線へと一歩一歩押し出されていった。（謝卉?中國(guó)國(guó)際問(wèn)題研究院米國(guó)研究所研究補(bǔ)助員）

現(xiàn)在のウクライナ情勢(shì)は、米國(guó)が長(zhǎng)年苦心して仕掛けた「罠」である。ワシントンがウクライナで「オレンジ革命」と「マイダン革命」を相次いで推進(jìn)したことに、米國(guó)主導(dǎo)のNATOの5回にわたる東への拡大が加わって、地域の安全保障バランスは深刻に崩れ、ロシアは米國(guó)が仕組んだ紛爭(zhēng)の「チェスゲーム」に引きずり込まれていったのである。先日には、米國(guó)の指導(dǎo)者がポーランドの首都ワルシャワで冷戦色の濃い演説を行い、イデオロギー対立と「西側(cè)世界」による経済制裁や軍事展開の抑止力を力の限り宣伝しさえした。米國(guó)は一方ではウクライナに武器を供與し続け、ウクライナ國(guó)民の利益を犠牲にして、ロシアの國(guó)力を消耗させ、他方では歐州の安全保障の窮地を力の限り誇張して、NATOの再活性化を企てている。根本的に見て、ロシア?ウクライナ紛爭(zhēng)はまさに、米國(guó)の冷戦思考と覇権主義的政策の長(zhǎng)期的積み重ねがもたらした悪しき結(jié)果なのである。

ウクライナ危機(jī)の発生と推移の過(guò)程は、米國(guó)の一部政治屋の思考が、いまだにゼロサムゲームの古い時(shí)代にとどまっていることを、改めて世界の人々に知らしめた。彼らは対立を煽り、紛爭(zhēng)を作り出すことに熱中し、歐州を含む西側(cè)諸國(guó)を米國(guó)の覇権主義の戦車に縛り付けたうえで、漁夫の利を得ようと企てているのである。

団結(jié)し、安定した、自主獨(dú)立の歐州を米國(guó)が望んでいないのは明らかだ。冷戦後、米國(guó)の政治屋は、歐州に解決困難な地政學(xué)的膠著狀態(tài)を植え付け、戦略面で対米従屬を深めさせようとしている。歐州に供給される天然ガスの40％以上がロシア産であり、ロシアのEU向け天然ガス輸出は2021年には1926億立方メートルに達(dá)し、総輸出量の81％を占めた。EUはロシア最大の貿(mào)易パートナーであり、ロシアとEUの二者間貿(mào)易額は2021年には2820億ドル（1ドルは約128円）に達(dá)し、ロシアの貿(mào)易総額の35.7％を占めた。 EU諸國(guó)が対露制裁に続々と加わったため、二者間貿(mào)易は大きく縮小した。米國(guó)は時(shí)代後れの冷戦思考で地政學(xué)的戦略の「巨大なチェス盤」でゲームをし、世界を分?jǐn)啶葘澚ⅳ紊顪Yへと一歩一歩追いやっている。

紛爭(zhēng)や戦爭(zhēng)を繰り返し仕掛けてきた事実、和平交渉の促進(jìn)に全く関心がない冷淡さ、さらには紛爭(zhēng)を長(zhǎng)期化させようとする目論見。これらはいずれも、米國(guó)が21世紀(jì)の冷戦の策謀家であることをこれ以上ないほど明確に示している。世界や地域の安全?安定維持が、米國(guó)の戦略的選択肢において優(yōu)先されたことはなく、米國(guó)が真に気にかけているのは國(guó)際構(gòu)造、特に大國(guó)間ゲームにおける自らの主導(dǎo)的地位だ。

「新冷戦」は人々に支持されず、紛爭(zhēng)は誰(shuí)の利益にもならない。米側(cè)は再三にわたり、ロシアに圧力をかけるよう他の國(guó)々を威圧し、飴と鞭の手法を取ってきたが、依然として一方的制裁に反対し、ロシアとウクライナが和平交渉の勢(shì)いを保ち、対話と交渉によって紛爭(zhēng)を解決することを支持している國(guó)も少なくない。もし、それでも過(guò)去にとどまり、植民地主義的拡張の舊時(shí)代にとどまり、冷戦思考とゼロサムゲームの舊枠組にとどまり、頑なに世界の平和的発展の足枷となるのなら、最終的に米國(guó)は時(shí)代に取り殘されることになるだろう。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2022年4月21日