陶磁器の文化クリエイティブグッズなどを扱うショップ「采瓷坊」とワークショップなども體験できるアートスペース「乾坤空間」は北京市の歴史ある胡同?楊梅竹斜街にある。この2ヶ所を経営しているのは、自身も磁器修復(fù)工蕓家である王京さんだ。そんな王京さんに、北京で昔と今、中國(guó)と外國(guó)をつなぐ蕓術(shù)家やその試みなどについてお話(huà)を聞いた。人民網(wǎng)が伝えた。

「乾坤空間」の外國(guó)人蕓術(shù)家

アートスペース「乾坤空間」には2人の外國(guó)人蕓術(shù)家が関わっている。一人は日本人の丁未堂さん、そしてもう一人はロシア人のLiubaさんだ。王京さんと蕓術(shù)家2人との出會(huì)いは約10年前にまでさかのぼることができる。丁未堂さんは木版畫(huà)をメインに、Liubaさんはイラストレーションをメインとした作品を創(chuàng)作しており、それぞれ作風(fēng)も趣も異なるものの、王京さんが彼女たちに抱く思いは同じだ?！杆阶陨恧蓼罕伺郡沥巫髌筏瑲荬巳毪盲郡趣いΔ长?。そしてさらに重要だったのは、彼女たちにある種の感動(dòng)を受けたということ。なぜなら自分の國(guó)の文化や歴史が外國(guó)人から愛(ài)され、尊重されていると感じることができたから。彼女たちはずっと中國(guó)や北京を表現(xiàn)する作品を作り続けてきました。今のように多くのファンや販売する店も無(wú)かった當(dāng)初、作品を作り続けたのはこの國(guó)に対する熱い思いがあったからに違いありません。作品の創(chuàng)作には極めて多くの時(shí)間と労力を必要とします。そして自分を掘り下げ、表現(xiàn)していかなければならないのです。彼女たちが見(jiàn)せてくれたこうした過(guò)程の多くは、私たちが學(xué)ぶべき価値のあるものだと私は考えています」としている。

「乾坤空間」に集まる「ユニークなもの」

そうした蕓術(shù)家たちの作品を展示、販売するアートスペース「乾坤空間」自體もまたユニークな場(chǎng)所だ。間口は狹く、入るのにちょっと勇気が必要な感じがする。しかし一歩足を踏み入れると、中は思いのほか広くて奧行きがあり、商品や展示品、パネルなどが所狹しと並べられている。そして一番奧にはワークショップを開(kāi)くことができる作業(yè)スペースもある。この「乾坤空間」という名について王京さんは、「『乾坤』という中國(guó)語(yǔ)には実に様々な意味があります。男と女という意味もあれば、天と地と理解することもでき、東西南北といった方向や、內(nèi)と外という意味もあります。つまり『乾坤』は森羅萬(wàn)象を表しているのです。私は文化には國(guó)境はないと考えており、誰(shuí)もがそれに関わることができると考えています。そうした考えからこの場(chǎng)所を『乾坤空間』と名付けました」としている。

さらに王さんは、「ここに來(lái)ると、多元さを感じることができると思います。なぜならここでは中國(guó)人蕓術(shù)家たちの伝統(tǒng)文化や北京のユニークなものに対する理解や解釈、伝えたいものが見(jiàn)えてくるのと同時(shí)に、丁未堂さんやLiubaさんのような外國(guó)人蕓術(shù)家たちが理解する中國(guó)の歴史や文化、古都である北京も見(jiàn)えてくるからです。こうしたものが見(jiàn)えてくる過(guò)程もまたとてもユニークです。外國(guó)人蕓術(shù)家である彼女たちは、彼女たちの視點(diǎn)で表現(xiàn)し、その中に自分たちの理解と自分たちの民族の工蕓技術(shù)を融合させているのです。そしてこの場(chǎng)所はそうしたものを展示できるような場(chǎng)でありたいと考えています。さらには國(guó)內(nèi)外の人々が互いに交流し合い、互いに學(xué)び合う場(chǎng)でもありたいと考えています」としている。

インタビューに答える王京さん（撮影?張若涵）。

東西の文化と古今が交わり復(fù)元された「乾隆年製の彩色タイル」

こうした交流を経て復(fù)元されたのが、「乾坤空間」に展示されている「乾隆年製の彩色タイル」だ?，F(xiàn)在、世界で発見(jiàn)されている中で最も古い床暖房のタイルで、清代の乾隆年間に作られた。タイルには仏教の伝統(tǒng)的なマンダラの花模様や中國(guó)の伝統(tǒng)的な図柄であるハスの花模様がデザインされているほか、ヒシの花模様もデザインされている。しかし王さんによるとヒシの花は中國(guó)の伝統(tǒng)的な模様ではなく、昔の歐州の宮廷で非常に流行っていた模様なのだという。そのため、「このタイルから東西文化が互いに交流し、互いに參考にし、応用し合ってきたことを見(jiàn)てとることができるのです」としている。

そしてこのタイルにはもう一つの「交流」が隠されている。このタイルの殘存していた一部から全體の図柄の復(fù)元に協(xié)力したのが中國(guó)人ではなく、外國(guó)人だった點(diǎn)だ。王さんによると、復(fù)元にボランティアで參加したそのドイツ人蕓術(shù)家は作業(yè)に熱心に取り組んでいたとし、「進(jìn)んで參加してくれた理由の一つが、このタイルの色彩が、彼女の見(jiàn)たことのある歐州の宮廷の色彩に似ていたからです。これはもちろん考証の必要はありますが、少なくとも彼女はその色彩に一種の帰屬感のようなものを感じたことは間違いないでしょう。そしてもう一つの理由として彼女が挙げていたのは、この200年ほど昔の中國(guó)のタイルの復(fù)元作業(yè)に、現(xiàn)代の、そして外國(guó)人である自分が関わることができるのは非常に誇らしく、さらに復(fù)元することでより多くの世界中の人々にこのタイルの本來(lái)の姿とその素晴らしいデザインを展示できることに特別な意義があるからということでした。私は私たちの文化をもっと多元的にとらえ、より寛容になれたなら、このドイツ人蕓術(shù)家のようなより多くの人々が、私たちの文化を共同で立ち上げ、伝え、広め、そして技術(shù)的な支援をするために參加してくれると考えています。これは非常にユニークなプロジェクトであり、皆で一緒にやり続けていく意義のある事だと私は考えています」とした。

「乾坤空間」とこれから

年末には新たな文化クリエイティブグッズを打ち出すと話(huà)す王京さん。具體的にどんな作品なのか気になったものの、「それは秘密です！」とニッコリ。そして、「この場(chǎng)所は小さな場(chǎng)でしかありませんが、中國(guó)にはこうした場(chǎng)はたくさんあります。こうした場(chǎng)での出會(huì)いはもしかしたらとても規(guī)模の小さいものかもしれませんが、もっと多くの、もっとたくさんの國(guó)の方に訪れていただき、中國(guó)だけでなく、その歴史や文化、そして歴史ある都?北京を理解してもらいたいと思っています。そしてそんな『北京人』の1人でもある私自身もこうした活動(dòng)に攜わっていく中で、ここに集まる人々に尊敬の念を抱くと同時(shí)に、誇らしいと思う気持ちもあります。なぜなら、より多くの外國(guó)の方々が私たち民族の文化を理解したいと感じ、そしてそうした作品を作り上げ、展示してくれているからです。これはとても誇らしいことだと私は思うのです」とした。（文?玄番登史江）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2023年8月3日