「梅瓶」は1000年以上の歴史を誇る中國の陶磁器の器形で、唯一無二の中國の美學(xué)が表現(xiàn)されており、「世界で一番美しい瓶（壺）」と稱されている。梅瓶の「梅」にはどんな意味が込められているのだろうか？梅瓶のルーツは唐の時(shí)代まで遡ることができ、宋の時(shí)代に中國で一世を風(fēng)靡した。しかし、時(shí)代によってその呼び方が変わり、「梅瓶」という雅な名前が登場するのは、清の後期の書籍「陶雅」が初めてだ。清の時(shí)代の許之衡が著した陶書「飲流斎説瓷」では、「梅瓶」について「口徑部が細(xì)く、梅の枝をさすことしかできないため、梅瓶と呼ぶ」と解説している。

元青花纏枝牡丹紋梅瓶（景徳鎮(zhèn)中國陶瓷博物館所蔵）

宋の時(shí)代、梅瓶は「経瓶」と呼ばれ、主に酒器として使われていた。獨(dú)特な美しさを持つ梅瓶は、花を生けたり、飾り物として家に飾ったりすることもできる。

「元青花纏枝牡丹紋梅瓶」は、元の時(shí)代に景徳鎮(zhèn)で生まれた「元青花」と呼ばれる染付技術(shù)が生かされ、その美しさにさらに磨きがかけられた。一面に文様が施された構(gòu)図で、文様の層が多いものの亂雑な印象はない。染付で文様が上から下まで5層にも及んで描かれており、幾代にもわたって末永く続くようにという願いが込められている。（編集KN）

中國の文化財(cái)は語る

博物館は人類文明を保護(hù)し、伝承する重要な場。博物館に所蔵されている文化財(cái)は埃をかぶった骨董品ではなく、いずれも民族の生きてきた証となる生きた伝承だ?！钢袊挝幕?cái)は語る」では毎回博物館に所蔵されている文化財(cái)の紹介を通じて、文化財(cái)に込められた中國の文化と精神について紹介していく。

「人民網(wǎng)日本語版」2023年8月21日