最近、米國の一部の學(xué)者が「中國経済頭打ち説」を喧伝し、中國を「米國経済との開きがますます大きくなる次の日本」と見なしている。これに対し、全國政協(xié)委員を務(wù)める北京大學(xué)新構(gòu)造経済學(xué)研究院の林毅夫院長は、全國両會(huì)（全國人民代表大會(huì)?中國人民政治協(xié)商會(huì)議全國委員會(huì)）の會(huì)期中に記者からの質(zhì)問に、「一部の人は中國が日本の轍を踏む可能性があると見ているが、私はこの見方にあまり賛同しない」と答えた。

林院長は、「1990年代初頭、日本経済が米國を追い抜くと予測する人がたくさんいたが、結(jié)果は追い抜かなかったばかりか、米國との開きが拡大する一方だった。日本のような狀況が中國では発生しない」と指摘した。

90年代の日本は人口高齢化が起こり、経済成長が鈍化した。中國も現(xiàn)在、高齢化の課題に直面しているが、林院長は、「経済成長にとって労働者數(shù)はもちろん重要だが、より重要なことは有効な労働、つまり労働者の數(shù)に労働者の質(zhì)をかけたものだ。中國の人口を考えると、これまでは『數(shù)のボーナス』だったのが、現(xiàn)在は『質(zhì)のボーナス』になった。世界の國を観察してみると、中國を含め、先進(jìn)國に追いつき追いつこうとする段階にありながら『先進(jìn)國になる前に高齢化が始まった』國は、高齢化に入る前の10年間と高齢化に入った後の10年間に経済成長率が低下しなかったばかりか、逆に上昇していることが分かる」と指摘した。

林院長は、「日本は90年代に一人當(dāng)たり國內(nèi)総生産（GDP）が米國を抜き、その代表的な産業(yè)技術(shù)も同じく世界の最先端だったが、米國の技術(shù)に対する抑圧によって、日本は、半導(dǎo)體という先端産業(yè)を斷念した。中國はニューエコノミーの圧倒的多數(shù)の分野で先進(jìn)國と同じスタートラインに立ち、人材や市場などの面における優(yōu)位性も備えており、一部の技術(shù)がやや出遅れていても、新型の挙國體制を利用して技術(shù)の開発とブレークスルーを達(dá)成することができる」との見方を示した。

産業(yè)政策による支援の面について、林院長は「80年代以降、日本は政府が産業(yè)政策を制定すべきではないと考えたために、技術(shù)イノベーションと産業(yè)高度化が停滯し、生産力の水準(zhǔn)も相対的に低迷する狀態(tài)に陥った。産業(yè)政策を用いずに先進(jìn)國に追いつき追い越すことのできる発展途上國はなく、産業(yè)政策を用いずに技術(shù)におけるリードを維持し続けられる先進(jìn)國もない。中國がここ數(shù)年に新しい科學(xué)技術(shù)の分野でブレークスルーを遂げられたことは、政府の産業(yè)政策と切り離せない」と述べた。

林院長はまた、「中國は絶えず技術(shù)イノベーション、産業(yè)高度化を進(jìn)め、生産力のレベルを絶えず向上させるだろうと確信する。また新たな質(zhì)の生産力が絶えず登場して、中國経済は相対的に高い成長率を維持することができ、日本のような狀況は出現(xiàn)しないことも確信する」と述べた。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2024年3月7日