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敦煌文化を世界にシェア

人民網日本語版 2025年12月08日16:07

甘粛省の敦煌は、特殊な地理的位置にあるため、そこで、ユーラシア文明が交流し、中原民族や西部の各民族の文化が融合し、歴史の流れにおいて重要な位置を占めてきた。前漢に、「敦煌郡」が設置されて以降、中原文化はそこで発展し続け、重厚な文化の基礎が築かれた。そして、シルクロードが東西を結び、発展していくのに伴い、敦煌は東洋と西洋の文化の交流と融合の中で、発展を続けた。西暦4世紀から14世紀にかけて、仏教が伝わるようになると敦煌一帯には石窟群が多數(shù)築かれた。そのうち規(guī)模が最も大きい莫高窟は、洞窟735ヶ所が今も殘されており、その壁畫は4萬5000平方メートル、彩塑は2000體以上に達する。人民日報海外版が伝えた。(文?趙聲良 西北師範大學特任教授、敦煌研究院研究者)

シルクロードを通じた交流により、中國に仏教文化やインドの文化、さらに、ソグディアナ文化、ペルシャ文化、ギリシャ文化ももたらされた。敦煌の文化の遺物を通して、インドやガンダーラ、ペルシャ、古代ギリシャなどの影響を目にすることができる。例えば、石窟には、インド式の塔廟窟や僧房窟もあれば、中央アジアスタイルの藻井(裝飾を施された天井)が採用された建物もある。洞窟では、中國伝統(tǒng)の斗拱や人字披頂も見られる。敦煌壁畫の裝飾模様を見ると、メソポタミアに起源を発する図案スタイルやギリシャでアレンジされた豊富な植物の模様、さらにササン朝ペルシア時代の蕓術の特徴なども目にすることができる。

敦煌蕓術は、中原スタイルと西域スタイルが出會って化學変化を起こし、互いに融合していく中で革新的発展を続け、各時代において新たな蕓術を形成した。敦煌壁畫を見ると、魏晉南北朝時代から、唐?宋?元代にかけての中國絵畫の変遷を目にすることができる。六朝時代(呉?東晉?宋?斉?梁?陳)の畫家?顧愷之や陸探微の畫風、唐代の畫家?閻立本、呉道子、李思訓、張萱、周昉などの畫風も、さまざまな壁畫に反映されている。

総じて言うと、敦煌文化の1千年以上の発展は、中華伝統(tǒng)文明の胸襟を開いた開放的な姿勢を反映しており、外來文化を幅広く吸収しながら、現(xiàn)地の民族の文化のイノベーションと発展も重視しており、各民族の人々は中國の精神と風格に富んだ蕓術を生み出してきた。

1900年、敦煌の莫高窟において蔵経洞(現(xiàn)在の第17窟)が発見され、そこから貴重な文化財7萬點以上が出土し、世界各國の注目を集めた。そして、世界的な學問「敦煌學」が形成され始めた。現(xiàn)在、世界の20ヶ國以上の學者が、敦煌學や関連分野の研究を進めている。敦煌學は、中國國內外の學者が相互交流する重要なコンテンツとなっている。

敦煌石窟の管理機関である敦煌研究院は80年以上の歴史を誇る。改革開放(1978年)以降、同研究院は、國際協(xié)力を幅広く展開し、米國のゲッティ保護研究所やノースウェスタン大學、英國のコートールド美術研究所、フランス國立極東學院といった大學、研究機関と共同研究を展開してきた。洞窟內部の壁畫や彩塑の破損管理、外部環(huán)境のモニタリング、保護、大規(guī)模な砂漠化防止対策なども、多大な成果を挙げており、ハイレベルな文化財保護テクノロジーチームが立ち上げられている。

21世紀に入り、敦煌石窟の保護事業(yè)は、緊急保護から、予防のための保護の段階へと移行するようになった。長期にわたる中國と海外の共同研究において、中國は文化遺産の保護と管理の新たな理念を形成してきた。國際連合教育科學文化機関から高く評価され、その素晴らしい経験が世界に伝えられている莫高窟の保護研究プロジェクトもある。

80年以上にわたり、敦煌研究院は敦煌學の研究を推し進め、特に、石窟考古學、石窟蕓術、敦煌文獻といった分野で多大な成果を挙げ、多様なテーマの國際敦煌學ハイレベルフォーラムを開催し、世界各國の學者と共に敦煌學を研究し続けている。

「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設イニシアティブに合わせて、敦煌研究院は、キルギスやウズベキスタン、イラン、アフガニスタン、カンボジアなどに學者を相次いで派遣し、學術調査を行ってきたほか、現(xiàn)地の學術機関と交流と協(xié)力のメカニズムを築き、中國の文化財研究と保護テクノロジーの成果と組み合わせて、現(xiàn)地において文化遺産の保護と研究を展開してきた。

さらに、敦煌研究院は數(shù)十年の間に、中國國內外で展示會を150回以上開催して、敦煌文化を発揚?発信し、奧深い敦煌蕓術が各國の人々に高く評価され、愛されるようになっている。

ここ數(shù)十年間、敦煌研究院は文化財のデジタル化も大々的に進めており、莫高窟デジタル展示センターを設置し、「デジタル蔵経洞」などを含むデジタル文化財を次第に世界にシェアするようになっている。

デジタル敦煌の沒入型展示

デジタル敦煌の沒入型展示

敦煌石窟は、人類の文化遺産だ。敦煌文化の研究とPRを通して、世界の文化協(xié)力と交流を促進し、人類運命共同體構築のために貢獻していかなければならない。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年12月8日

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