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北上するゾウの群れ 注目すべきポイントとは? (2)

人民網(wǎng)日本語版 2021年06月09日16:04

【ポイント4】アジアゾウはイヌが大嫌い

アジアゾウは、「攻撃される」と感じると非常に怒りやすい。オスは発情期が最も危険で、數(shù)十メートルから百メートル以內(nèi)にいるものを「危険」と見なし、攻撃してくる可能性がある。そして子ゾウがいる群れは、子ゾウを守らなければならないという意識(shí)が非常に強(qiáng)いため、ちょっとしたことでも怒り出す。また、ゾウに反抗心を抱かせてしまうため、囲むようにして観察したり、追いかけたりすべきではない。ゾウが人間を攻撃しようとする時(shí)は、鼻を高く上げたり、耳を立てたりする。

アジアゾウにはイヌを特に嫌うという特徴もある。シーサンパンナタイ族自治州の多くのゾウはイヌを特に嫌っており、イヌを目にするや、踏み殺そうとするほどだ。これまでゾウが人を殺してしまったケースが何度もあったが、こうしたケースを調(diào)べたところ、どれもイヌがその原因だった。監(jiān)視カメラの映像を見ると、イヌが吠えると、ゾウがやって來てイヌを殺そうとする。そして、ゾウに追いかけられたイヌは、飼い主に向かって走り出し、巻き込まれた飼い主もゾウに殺されてしまうといった具合だ。

【ポイント5】北上は自然な個(gè)體群分散の可能性も

保護(hù)區(qū)にしても、アジアゾウの生息地にしても、これらは人間の主観的な意向から、野生動(dòng)物のために設(shè)定したエリアであることを忘れてはならない。しかしゾウのような大型の動(dòng)物は、エサがあり、生存に適した場(chǎng)所であれば、どこでも生息地と見なす。そのため、人間の考えをアジアゾウに押し付けるというのは非現(xiàn)実的な話だ。

ゾウの北上は一つの傾向ともいえる。1997年ごろ、ゾウ5頭からなる1家族の群れがシーサンパンナタイ族自治州から、雲(yún)南省普洱市に移り住んだ。ゾウの群れが普洱市內(nèi)に移動(dòng)したのはそれが初めてで、その群れはそこからずっとその一帯に住み著いている。その後、シーサンパンナタイ族自治州から普洱へと移動(dòng)するゾウが少しずつ増えていった。しかしこれらのゾウは、普洱とシーサンパンナタイ族自治州を行き來するだけで、それ以上遠(yuǎn)くへは移動(dòng)していなかった。

そのため、私たちも今回アジアゾウ15頭が普洱市の景谷県まで移動(dòng)して初めて、「なぜこんなに遠(yuǎn)くまで移動(dòng)したのだろう?」と、警戒し始めた。以前にもこれほど遠(yuǎn)くまで移動(dòng)するゾウがいたが、単獨(dú)での移動(dòng)だったからだ。

今回のゾウの北上は、自然な個(gè)體群の分散である可能性もあるし、新たな生息地を求めて移動(dòng)している可能性もある。當(dāng)初は、エサの問題だと考えていた。しかし、今では、エサの問題だけではないと考えるようになっている。ゾウが今移動(dòng)しているエリアには、シーサンパンナタイ族自治州ほど豊富なエサはないからだ。

シーサンパンナタイ族自治州のアジアゾウは、1980年代から90年代頃の約170頭から、少しずつ増加し、今では約300頭になっている。その個(gè)體群が一定の規(guī)模に達(dá)すると、野生動(dòng)物は本能的に分散し、生存に適した新たな環(huán)境を探し求めるようになる。しかしその個(gè)體群が分散するからといって、シーサンパンナタイ族自治州のキャパシティーを超えたというわけではなく、そうしたエビデンスもない。

エサのほか、生息地には水源も必要となる。アジアゾウは水遊びをするのが好きな動(dòng)物だからだ。また、生息地は小さすぎる場(chǎng)所でも、急な坂になっている場(chǎng)所でもだめだ。ゾウが普通に移動(dòng)できるのは傾斜が30度ほどの坂で、それを超えると移動(dòng)が難しくなる。ゾウが最も好むのは傾斜が10度以下の場(chǎng)所だ。その他、アジアゾウが生息しているのは、通常標(biāo)高1000メートル以下の場(chǎng)所。1300メートルの場(chǎng)所に生息していることもまれにあるものの、それを超えることはほとんどない。今回は全くの想定外で、今は標(biāo)高2000メートル以上の場(chǎng)所にいる。

【ポイント6】道に迷ったわけではない

これまでゾウは夜行性だと考えていたが、現(xiàn)狀を見ると、晝も夜も活動(dòng)している。ゾウの活動(dòng)時(shí)間は1日18時(shí)間で、睡眠時(shí)間はわずか4時(shí)間ほど。日中にゾウを見かけることがますます増えている。これは人間に対する警戒心がますます弱まっているからだろう。

昔は太鼓を叩いてゾウを追い払っていたが、しばらくすると効かなくなり、爆竹を使うようになった。しかしその効果が続いたのもほんのわずかな間で、その後は花火を使うようになった。ゾウのいる所に向かって花火を打つと、初めは効果があったが、しばらくすると、花火を使っても攻撃してくるようになった。ゾウはとても頭が良く、そのIQは5‐6歳の子供並みなので、すぐに適応してしまう。ゾウは記憶力もとても優(yōu)れているため、今回の件でゾウが道に迷ったという人もいるが、私たちはそうは考えてはいない。ゾウは通ったことがある道は必ず覚えているからだ。(編集KN)

「人民網(wǎng)日本語版」2021年6月9日  

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