「渤海靺鞨繍」は黒竜江省牡丹江市を中心とする中國東北地域の少數(shù)民族民間工蕓。1300年前の古代渤海國?靺鞨族の伝統(tǒng)的な民間手工蕓刺繍を今に伝えており、國家級無形文化遺産に指定されている。他の地域の刺繍と異なり、渤海靺鞨繍が使用しているのは中國東北地域の野蠶であるサクサンの糸で、一般のカイコの糸より太く、色染めした後にもより鮮やかに発色する。また、渤海靺鞨繍には「三角針」と「鶏爪針」という獨(dú)特の刺繍法がある。渤海靺鞨繍は、さまざな色の針目を4層から8層重ねることで、対象を生き生きと立體的に表現(xiàn)しているため、「刺繍の中の油絵」と呼ばれている。また、その表現(xiàn)スタイルには、中國北方地域の人々の性格である豪放さやおおらかさが感じられる。

蔣麗娜さんは渤海靺鞨繍の第五代伝承者。比較的おっとりして落ち著いた性格だったこともあり、蔣さんは小さい頃から刺繍が好きで、しかも刺繍に自分のオリジナリティを取り入れることに夢中になった?，F(xiàn)在、蔣さんは師匠の孫艶玲さんとともに渤海靺鞨繍の伝承に努めており、産業(yè)としても一定の規(guī)模を持つようになった。2人は刺繍をする女性たちのグループを立ち上げ、今では1300人以上のメンバーがいる。刺繍をする女性たちは自宅でフレキシブルに作業(yè)をすることができ、作り上げる作品には工蕓品や土産品もあれば、インテリアグッズや日常の衣料品?アクセサリーなどもある。そして國際的な文化交流活動に參加することで、渤海靺鞨繍は次第に世界の舞臺へと広がりつつある。

現(xiàn)在、蔣さんも弟子を取り、次の世代の伝承者を育成している。蔣さんは、「自分の技術(shù)を弟子たちに教えて、弟子たちがさらに優(yōu)れた作品を生み出し、靺鞨繍の技術(shù)の素晴らしさをアピールすることを願っている。そして一緒に渤海靺鞨繍の技と匠の精神を伝えていきたい」と語っている。（編集AK）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年12月9日