「福船」は、福建省の沿海地域で建造されていた遠(yuǎn)洋航海用の木造帆船の総稱(chēng)で、船底部が深く喫水部より上が広く、遠(yuǎn)洋航海に適しているという特徴がある。同省泉州市は海のシルクロードの起點(diǎn)として、宋?元の時(shí)代には、海洋商業(yè)貿(mào)易と造船業(yè)が空前の繁栄を誇り、全國(guó)の造船の中心になった。海のシルクロードを通って北東アジアや東南アジア、インド洋、アラブ地域、東アフリカの沿岸を航海した中國(guó)の商船のほとんどが福船だった。

水密區(qū)畫(huà)技術(shù)の第11代目の伝承者の林配宗さんは、「福船の最も重要な部分は船底部の竜骨で、丈夫で堅(jiān)固かつ厚みも十分にある材料が使われており、完成した船舶の船體構(gòu)造で最も重要なところとなる。これがあるから福船は起き上がりこぼしのように、風(fēng)や波の試練に耐えることができる」と説明した。

福船の建造で非常に重要な技術(shù)の1つに水密區(qū)畫(huà)がある。仕切りの壁で船體內(nèi)部をいくつかの水密に區(qū)切られた區(qū)畫(huà)に分割し、船が浮力を失わないようにし、浸水を防ぐ役割を果たす。

林氏は、「今でも、中國(guó)の現(xiàn)代の船舶、たとえば潛水艇や航空母艦などにもすべて水密區(qū)畫(huà)技術(shù)が用いられている」としている。

2010年、「中國(guó)の水密區(qū)畫(huà)福船建造技術(shù)」はユネスコに「急ぎ保護(hù)を必要とする無(wú)形文化遺産リスト」組み入れられた。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年1月22日