中國(guó)のメディアやソーシャルメディアで最近、「ADHD」という言葉をよく見かける。「ADHD」とは、「Attention Deficit Hyperactivity Disorder」の略語(yǔ)で、日本語(yǔ)では「注意欠如?多動(dòng)癥」と呼ばれる神経発達(dá)癥(発達(dá)障害)の一種?；颊撙渭辛Δ溆洃?、決定能力などに影響を與え、集中力にかけたり、落ち著きがなかったり、衝動(dòng)的に行動(dòng)したり、感情的問題を抱えたりする。中國(guó)青年報(bào)が報(bào)じた。

中國(guó)青年報(bào)?中青在線の微信（WeChat）公式アカウント「中青校媒」は最近、中國(guó)全土の大學(xué)生を?qū)澫螭?、話題となっている「集中力」に関するアンケートを?qū)g施し、3634人から有効回答を得た。調(diào)査では、回答者の約9割が「集中力に欠けることがある」と答えた。うち29.44％が「よくある」、34.23％が「時(shí)々ある」と答えた。

また回答者の89.40％が「集中力を高めたい」と答えた。しかし、集中力に欠けるからといって、全てのケースが深刻な問題となっているわけではない。自分の集中力不足について、回答者の11.36％は「困ってはいない」、54.43％が「少し困っている」、24.60％が「比較的困っている」と答え、「とても困っている」との回答は9.60％にとどまった。

斷片化した情報(bào)、環(huán)境の刺激、疲れなども集中力に影響

中青校媒の調(diào)査によると、回答者は集中力に欠ける原因について、「斷片的な情報(bào)が多すぎて、深みのあるコンテンツを集中して見ることができない」(65.88％)や、「各種情報(bào)に流される」(62.63％)、「やる事が多すぎて落ち著かない」(47.94％)と答えた。「ADHDと診斷された」との回答も2.50％あった。

西南大學(xué)心理學(xué)部の馮廷勇副部長(zhǎng)によると、一部の若者には、集中力に欠ける、注意力散漫、先送り、衝動(dòng)的という狀況がみられる。それには2つの原因があり、1つは病気で、もう一つは一般的な意味での集中力不足だ?！笇g際には、集中力に欠けるというのは、誰(shuí)にでも多少なりともあり、その原因もいろいろだ。例えば、心身が疲れていたり、仕事のストレスが大きかったり、全部のことをできない時(shí)に先送りしたりなどだ。また誰(shuí)でも環(huán)境の影響を受けることは避けられない。外部の誘惑や刺激があると、注意力が散漫になりがちだ。さらにショート動(dòng)畫をしょっちゅう見ることもまた、子供の集中力をますます落とす原因だ」としている。

ただ、馮副部長(zhǎng)は、「この種の集中力不足は、病気の『ADHD』とは本質(zhì)的に異なる?！篈DHD』患者の場(chǎng)合、その集中力は病気による多大な影響を受けているほか、感情をコントロールする能力も低く、仕事に関する記憶に深刻な影響が出て、日常的な生活や仕事、結(jié)婚生活などにおいて、極めて多くの問題を抱えている」と強(qiáng)調(diào)する。

「ADHD」という病名が多くの人に知られるにつれて、「気が散る」時(shí)に、「ADHDになっちゃった」とい言うのが口癖となっている學(xué)生も多い。以前、「心が傷付いた」時(shí)に、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」という病名を使うのが流行したのと似ている。

馮副部長(zhǎng)は、「社會(huì)の多くの人が『ADHD』に注目するということには、一定の程度においては良い影響でもあると言える。それにより、社會(huì)全體がADHDのことをより理解し、客観的に関連する知識(shí)を広めることにつながるからだ。また自分の集中力不足を?qū)熼T的に評(píng)価し、治療を行う必要があるかについては、社會(huì)生活機(jī)能が目に見えて影響を受けているかを見て判斷したほうが良い。もし、癥狀が勉學(xué)や仕事、結(jié)婚生活、生活の質(zhì)などに明らかに影響を與えているような場(chǎng)合は、専門機(jī)関に相談し、治療を行うべきかを判斷してもらうのが良い」との見方を示す。

ただ、「ADHDの注目度は上がっているものの、一部の人はADHDを自分に當(dāng)てはめ、自嘲することで、ストレスを解消している?！篈DHD』と診斷されたわけでもないのに『ADHDになった』と自嘲することで、自分の集中力不足や先送り、メンタルコントロール能力の低さの言い訳にしているだけだ。そしてそれが一部の人にとってのストレス解消法になっている。そのため、こうした使い方を非難する必要は無(wú)い。しばらくすればブームも過ぎ、この言葉が使われることも少なくなっていくだろう」との見方も示している。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年1月23日