2025年の春節(jié)（舊正月、今年は1月29日）に9萬9000元（1元は約20.5円）の販売価格で売り出された宇樹（Unitree）社の人型ロボット「UnitreeG1」があっという間に売り切れた。そしてECプラットフォームでは各種の「AIバイオニック?パートナーロボット」が好調(diào)な売れ行きを示している。このように、消費(fèi)者にとってスマートロボットに対する認(rèn)識(shí)がこれまでの「目新しいおもちゃ」から「実用的な優(yōu)れもの」へと変わりつつある。

宇樹のロボット犬「UnitreeGo2」を購入したある消費(fèi)者は商品コメント欄に、「このロボットは宅配便の受け取りができるだけでなく、高齢の家族に薬を飲むよう知らせることもできる」と書き込んだ。同製品は今や中國の多くの家庭にとって「手を伸ばせば屆くスマートアシスタント」になりつつある。

2024年の第1回中國人型ロボット産業(yè)大會(huì)で発表された「人型ロボット産業(yè)研究報(bào)告」によると、2025年には、中國の人型ロボット市場規(guī)模は約53億元になり、2029年はさらに750億元に達(dá)し、世界全體の32.7％を占めることが予想されている。

AIが「デジタルブレーン」の枠を越え、「物理的な身體」を持ち始めると、スマートロボットが介護(hù)支援や付き添い、家事代行など多様な役割を擔(dān)うようになり、そこから1兆元規(guī)模の市場が動(dòng)き出すようになる。

重慶市渝北區(qū)に住む張黎さん（70）は、數(shù)年前に脳卒中を起こし、下肢の細(xì)かい制御能力が低下し、日常的な歩行にも支障が出ていた。そんな張さんのために、娘が先ごろウェアラブル外骨格ロボットを購入し、それを使用してリハビリ訓(xùn)練を行った結(jié)果、張さんの身體の狀態(tài)が大きく改善されたという。

重慶の醫(yī)療テクノロジー企業(yè)のマーケティング責(zé)任者である葛承軍さんは、「ここ數(shù)年、ウェアラブル外骨格ロボットが多くの人に受け入れられ、高齢者のほか、脳卒中や脳損傷などによる運(yùn)動(dòng)機(jī)能障害のある人々のリハビリ支援に活用されている」とした。

さらに、感情的ニーズがより細(xì)分化されたロボット市場が生み出されている。中國のSNSでは「ロボット犬の散歩」のトピックが1億回以上再生され、付き添い機(jī)能を備えて「永遠(yuǎn)に離れることのない」AIペットが多くの若者の孤獨(dú)を癒やす「サイバーパートナー」になっている。最近ネットで人気の「哮天」という名前のロボット犬は、走ったり、跳ねたりするだけでなく、尻尾を振って愛想を振りまき、人と交流することも可能だという。

泰山の清掃から家庭でのパートナー、介護(hù)アシスタントからスマートペットまで、スマートロボットは今、靜かに、しかし著々と中國の消費(fèi)市場に浸透している。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年3月14日