新疆維吾爾（ウイグル）自治區(qū)石河子市の綿花畑では、力強く育つ綿の苗が陽光を浴びてすくすくと成長している。畑の中にはさまざまな観測裝置が點在し、同市の綿花作物はこれらの機器の助けを借りて正確に質(zhì)を高め、さらに高付加価値の新素材へと「変身」し、海外市場で高い評価を得ている。世界に進出しているのは製品だけではなく、現(xiàn)地で培われた技術(shù)も含まれる。中國新聞社が伝えた。

スマート農(nóng)業(yè)：綿の正確な品質(zhì)向上を支援

新疆天業(yè)智慧農(nóng)業(yè)科技有限公司の馬占東社長は6月28日、「綿花栽培でスマート農(nóng)業(yè)管理システムを?qū)毪工毪取?人で200?300ムー（約13.3から20ヘクタール）の綿花畑を管理できる。一方で、従來の方法ではせいぜい約30ムー（約2ヘクタール）程度に限られていた。スマート農(nóng)業(yè)は、労働単位當(dāng)たりの農(nóng)地管理効率を大幅に向上させている」と述べた。

馬氏が言うスマート農(nóng)業(yè)とは、農(nóng)地に各種の測定裝置を設(shè)置し、リアルタイムで蟲害、地下水、気象などのデータをモニタリングし、栽培経験をデータ化して関連する栽培モデルと比較することで、デジタル化された栽培意思決定を形成することだ。

新疆石河子市の綿花畑で6月28日、稼働中のスマート害蟲予察燈。 撮影?王晶

馬氏によると、スマート農(nóng)業(yè)により農(nóng)地の裝置を遠隔操作できるようになった。そして、「農(nóng)家は自宅にいながらスマートフォンで作物の輪番灌漑を?qū)g行でき、綿花栽培の効率を大幅に高めることができる。また正確な綿花畑データにより作物の品質(zhì)が正確に向上し、その品質(zhì)と収量はいずれも従來の方法で栽培された綿作物を大きく上回る」と述べた。

新疆石河子市の綿花畑で6月28日、作物の生育狀況をリモートセンシングでモニタリングするドローンが巡回を終え、帰還した様子。 撮影?趙婧姝

高付加価値加工で綿花が新素材へと「変身」

石河子市から東へ約15キロメートルに位置する新疆昌吉回族自治州瑪納斯（マナス）県では、記者は高品質(zhì)な新疆産綿花がいかに「作物から新素材製品」への変貌を遂げるかを目にした。

加硫繊維板（通稱：鋼紙）は、綿実に含まれる短繊維（リンター）を高度に加工して作られるハイテク新素材だ。高強度と柔軟性を兼ね備えており、強度が高いが、高速運動下では比較的柔軟であるため、これによって作られた鋼紙研磨ディスクは、船體や車體などの鋼鉄の研磨によく使われる。さらに絶縁性にも優(yōu)れているため、5G基地局、新エネルギーバッテリー、新エネルギー車の一部のバッテリーの隔離材などに幅広く用いられる。この新素材から作られた最終製品の繊維含有率が99％に達し、自然分解可能で、環(huán)境にやさしい。

新疆源一科創(chuàng)有限公司で6月28日に展示された、新疆産綿花を原料に製造した加硫繊維板。 撮影?趙婧姝

新疆源一科創(chuàng)有限公司は中國西北地域で加硫繊維板を製造?加工している唯一の企業(yè)だ。同社の胡越社長は6月28日、「當(dāng)社が使用する綿花はすべて新疆産。製品の國內(nèi)市場シェアは約45％に達し、國內(nèi)外からの注文が相次いでおり、生産が追い付かない狀況だ。今年の売上高は約8000萬元（1元は約20.0円）に達する見込みだ」と述べた。

農(nóng)産物としての新疆産綿花はハイテクの高付加価値加工により新素材製品に「変身」し、産業(yè)チェーンの拡大および製品価値の飛躍を?qū)g現(xiàn)した。

世界進出：製品だけでなく技術(shù)も

胡氏によると、同社の加硫繊維板製品の半分近くがアジアやヨーロッパなどの國々に輸出されており、主な輸出先は韓國、イタリア、トルコ、インドなどで、直接輸出額は売上高の約35％を占めている。

世界に広がっているのは新疆産綿花で作られたハイテク新素材製品だけでなく、新疆の広大な農(nóng)地で誕生したスマートな綿花栽培の経験も含まれる。

新疆天業(yè)農(nóng)業(yè)研究所の王聖毅所長は6月28日、取材に対し、「當(dāng)研究所が所屬する新疆天業(yè)（集団）有限公司は、石河子市を拠點に節(jié)水灌漑技術(shù)を研究し、『一帯一路』共同建設(shè)國にその技術(shù)を普及させている。そしてスマート農(nóng)業(yè)の設(shè)備と技術(shù)を全體として輸出し、一帯一路共同建設(shè)國における影響力を高めていきたい」と語った。

王氏はさらに、「フィルム下點滴灌漑技術(shù)はスマート農(nóng)業(yè)発展の基礎(chǔ)技術(shù)で、綿花に限らず、トウモロコシ、小麥、トマト、唐辛子などの作物にも応用可能。當(dāng)研究所は現(xiàn)在すでに17カ國に20カ所の実証拠點を設(shè)立しており、同技術(shù)が普及?展開されている面積を100萬ムー（約6.7萬ヘクタール）近くに達している」と述べた。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年7月1日