一般に知られているダイヤモンドは、自然界で最も硬い物質(zhì)のひとつだ。研究によると、隕石で発見された六方晶ダイヤモンド（ロンズデーライト）は通常のダイヤモンドよりも硬度が高く、より高い価値を持つ。しかし、高純度の六方晶ダイヤモンドの人工合成は世界的な難題だった。中國の科學(xué)者はこのほど、100マイクロメートル級の六方晶ダイヤモンドの合成に成功した。この成果は30日付の國際學(xué)術(shù)誌『ネイチャー』に掲載された。新華社が伝えた。

ダイヤモンドの炭素原子は四面體の格子狀に配置されており、その硬さと耐摩耗性から「硬度の王」と呼ばれている。しかし、この構(gòu)造には弱點もある。特定の面に力が加わると、ずれやすくなるため、その強度が制限される。そこで科學(xué)者たちは、より精緻な構(gòu)造と優(yōu)れた特性を持つ「スーパー?ダイヤモンド」である六方晶ダイヤモンドに注目した。

中國の科學(xué)者は、グラファイトから六方晶ダイヤモンドへの変換という革新的な方法を提案。制御された高溫高圧?準靜水圧の條件下でグラファイト単結(jié)晶を圧縮?加熱することで、最終的に高純度の六方晶ダイヤモンドを得ることに成功した。

左：一般的なダイヤモンドの炭素原子構(gòu)造  右：六方晶ダイヤモンドの炭素原子構(gòu)造（畫像提供：取材先）

論文の連絡(luò)著者である楊文革氏は、「通常のダイヤモンドでは、炭素原子は同じ結(jié)合長で結(jié)ばれているが、我々が合成した六方晶ダイヤモンドでは2種類の異なる結(jié)合長が存在する。そのうち4分の1の『炭素-炭素』結(jié)合はより短く強いため、ダイヤモンドの密集面における滑りやすさという弱點を克服し、より優(yōu)れた硬度と靭性を備えている」と述べた。

また、論文の筆頭著者で北京高圧科學(xué)研究センターの楊留響研究員は、「高純度六方晶ダイヤモンドの合成に成功した要因として2つの重要技術(shù)がある。 1つは、不純物のない高純度の天然グラファイト単結(jié)晶を選ぶことで、より高純度で、マイクロメートルサイズかつ秩序だった六方晶ダイヤモンドの試料を得られること。もう1つは、適切な観測手法の採用だ。研究開発者はグラファイト結(jié)晶に加圧し続けながら、高圧下でその変化をX線でその場観測を行うことで、密集面の滑りを回避し、最終的に純粋で変形のない六方晶ダイヤモンド塊を得ることに成功した」と説明した。

高圧物理學(xué)者で、中國科學(xué)院の外國籍院士である毛河光氏は、「この研究は、今後のダイヤモンド類似材料の研究における方法論の基盤を築くものだ。六方晶ダイヤモンドの卓越した硬度、熱伝導(dǎo)性、光學(xué)特性、量子特性は、超硬材料や先端電子部品の開発に新たな道を切り開くだろう」と語った。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年7月31日