中國の研究者が率いる國際チームはこのほど、米國科學(xué)アカデミー紀(jì)要（PNAS）に最新の研究成果を発表した。チームは植物考古學(xué)的手法と炭素14年代測(cè)定法を用い、山東省淄博市の後李文化小高遺跡から約9000年前の炭化アズキを発見した。この成果は、新石器時(shí)代早期の低水準(zhǔn)な食物生産段階において、黃河流域ですでに「穀物＋豆類」の複合作物體系が形成されていたことを示し、アズキの「単一起源」説を覆すものだ。新華社が伝えた。

今回発見された古代炭化アズキと現(xiàn)代のアズキの比較（2025年8月13日撮影）。畫像提供：山東大學(xué)考古學(xué)院

考古學(xué)チームは、小高遺跡で発掘された600平方メートルの文化層から891點(diǎn)の浮選サンプルを體系的に採取し、約3萬2000粒の炭化植物遺存體の中から、アワ、キビ、イネ、ダイズなどの農(nóng)作物とともに、45粒の炭化アズキを発見した。炭素14年代測(cè)定法による直接放射性炭素年代測(cè)定の結(jié)果、うち2粒は約9000年前のものと確認(rèn)された。

論文の筆頭著者で、山東大學(xué)考古學(xué)院の陳雪香教授は、「今回発見された炭化アズキは、これまで中國で見つかっていたものより4000年も古い。これらのアズキがキビ、アワ、ダイズとともに出土したことは、9000年前の黃河下流地域で東アジア最初の『穀物＋豆類』複合作物體系が形成されていたことを裏付けている」と語った。

研究によると、アズキの東アジアにおける栽培化は長期的かつ多中心的な複雑な過程であり、新石器時(shí)代の黃河流域、日本列島、朝鮮半島で並行して発展したもので、単一起源ではないことが分かった。

また、チームが東アジアの140カ所以上の考古遺跡で出土したアズキ遺存體を分析した結(jié)果、日本と韓國では黃河流域よりも早い時(shí)期にアズキの粒が大型化していた。これは、狩猟採集民がデンプン量の高い大粒のアズキを選抜育種していた傾向があるのに対し、農(nóng)耕民はタンパク質(zhì)含有量の高いアズキを選抜育種する傾向があったことと関係している可能性があるという。

論文の共同通信著者で、山東大學(xué)の趙志軍教授は、「今回の発見は、中國が9000年前にすでにアズキを食用としていただけでなく、栽培も始めていたことを裏付けている。これは『日本がアズキの起源中心地である』という日本學(xué)界の見方を覆し、中國もアズキの起源地の一つであることを物語っている」と述べた。

この國際研究チームは、山東大學(xué)、セントルイス?ワシントン大學(xué)、山東省文物考古研究院、安徽大學(xué)、オレゴン大學(xué)、岡山理科大學(xué)、中國社會(huì)科學(xué)院考古研究所の研究者で構(gòu)成されている。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年10月15日