侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀(jì)念館の入口には、一つの記念碑が立っている。これは、中國で初めて「世界記憶遺産」の文字が刻まれた記念碑で、「南京大虐殺文書」が「世界記憶遺産」となったことを記念するために設(shè)置された。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

2018年12月8日、記念碑の除幕を行う南京大虐殺の生存者である夏淑琴さん（寫真提供?侵華日軍軍南京大虐殺遇難同胞紀(jì)念館）。

中國の申請(qǐng)した「南京大虐殺文書」が2015年10月に「世界記憶遺産」に正式に登録されてから、今年ですでに10年になる。申請(qǐng)作業(yè)に関わった中國第二歴史公文書館の郭必強(qiáng)研究館員がこのほど取材に、當(dāng)時(shí)の申請(qǐng)過程における紆余曲折を語った。

2014年3月、中國は「南京大虐殺文書」の推薦書を國連教育科學(xué)文化機(jī)関（ユネスコ）に正式提出した。申請(qǐng)文書は計(jì)11組で、中國の7機(jī)関が共同で申請(qǐng)した。申請(qǐng)に參加した専門家らは、「南京大虐殺文書」は歴史的筋道が明確で、記録が真実で信頼でき、各資料が補(bǔ)完し合い、証明し合い、完全な証拠の連鎖を形成しており、中國侵略日本軍が南京占領(lǐng)期に犯した大量殺戮、略奪行為、婦女暴行という數(shù)々の罪行を反映しているとの認(rèn)識(shí)を示した。

■申請(qǐng)に妨害

2015年10月4日から6日にかけて、ユネスコ「世界記憶遺産」國際諮問委員會(huì)の第12回會(huì)議がアラブ首長國連邦のアブダビで開催された。會(huì)議では國際諮問委員14人が、約90件の候補(bǔ)を?qū)彇摔?、登録勧告リストをユネスコへ提出した。

しかし申請(qǐng)作業(yè)は順風(fēng)満帆ではなかった。日本の右翼団體が関係する委員や専門家に連名書簡を送り、南京大虐殺に関する文書を「真実ではなく、捏造だ」と中傷したのだ。郭氏によれば、中國側(cè)も國內(nèi)外の著名な社會(huì)科學(xué)者を組織してユネスコや関係する専門家へ連名書簡を送り、これらの文書の「世界記憶遺産」登録への支持という明らかな立場(chǎng)を表明した。署名した専門家は220人を超えた。

ユネスコが発表したその年の登録リストには「南京大虐殺文書」を含む47件が選ばれた。これにより、「南京大虐殺文書」はユネスコ「世界記憶遺産」國際諮問委員會(huì)によって真実性と世界的意義を持つ文獻(xiàn)遺産であることが確認(rèn)され、南京大虐殺の史実は、中國の記憶から世界の記憶へと高められた。

■史実の國際的発信力を強(qiáng)化

2017年、「世界記憶遺産：南京大虐殺文書」（全20巻）が出版された。各文書には中國語解説が付され、英語?日本語訳も併記。主な內(nèi)容は、日本側(cè)加害者の記録、米英など第三國関係者の記録、中國側(cè)被害者の血と涙の告発などだ。

2025年7月26日、「平和を尊ぶ」をテーマとした中日民間交流イベントが日本の立命館大學(xué)で開催された。南京民間抗日戦爭博物館の呉先斌館長は、南京出版社の委託を受け、「世界記憶遺産：南京大虐殺文書」を立命館大學(xué)國際平和ミュージアムに寄贈(zèng)した。これは、これらの文書が日本の大學(xué)に初めて全て収蔵された事例となった。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年12月15日