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中國(guó)で密かなブーム「ネット遺言狀」法的効力なし

 2014年05月19日09:12
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 武漢で醫(yī)療業(yè)界に身を置く楊氏は昨年11月、聞いたこともないウェブサイトからの電話を受けた。電話の相手は、「2か月前に交通事故で亡くなられた奧様が、ご主人に『ネット遺言狀』を殘しておられました」と彼に告げた。新華網(wǎng)が報(bào)じた。

 楊氏はこれについて、「電話を受けた時(shí)は本當(dāng)に驚いた。その後、彼らから受け取ったアカウント番號(hào)と暗証ナンバーを使って遺言狀の內(nèi)容を見(jiàn)てみると、亡くなった妻が、銀行口座情報(bào)、淘寶モールのアカウント番號(hào)と暗証番號(hào)などを私に遺してくれていることが分かった。私は、このウェブサイトにとても感謝している。この遺言狀のおかげで、私は亡き妻についてより深く理解できたし、多くの重要な現(xiàn)実的な事柄も、妻から引き継ぐことができた」と話した。

 楊氏の奧さんが生前利用していたのは、中國(guó)では興ったばかりの「ネット遺言狀」を呼ばれるサービスだ。同サービスの內(nèi)容紹介によると、「ネット遺言狀」は、航空機(jī)の「ブラックボックス」にも似た、情報(bào)保管箱のようなものという。ユーザーは個(gè)人の重要情報(bào)をこの保管箱に入れ、「指定連絡(luò)人」を特定する。萬(wàn)が一ユーザーが死亡した場(chǎng)合、運(yùn)営サイトは、この箱に入ったすべての情報(bào)を、指定連絡(luò)人に伝える。

 楊氏が連絡(luò)を受けたウェブサイトの統(tǒng)計(jì)データによると、2009年の創(chuàng)設(shè)以來(lái)、ユーザー數(shù)は 30萬(wàn)人を上回ったという。サイト創(chuàng)設(shè)者の李佳氏は、サイト開(kāi)設(shè)に至るまでの経緯について、次の通り話した。

 飛行機(jī)で雲(yún)南省に行った時(shí)に、サイトを立ち上げるヒントを得た。その時(shí)、亂気流に巻き込まれ、飛行機(jī)が激しく揺れ、墜落するのではないかと一瞬思った。危険なことが何も起こらない平常時(shí)に、萬(wàn)が一の時(shí)に備えて、私は何も殘しておらず、何の対策も講じていなかった。緊急事態(tài)に見(jiàn)舞われた時(shí)、大切な人に言っておくべき事項(xiàng)や自分の気持ちなどを、形にして殘しておかなければならないと強(qiáng)く思った――。

 サイトで紹介されている「サービスの流れ」によると、ユーザーは、「アクセス間隔(次のアクセスまでの期間)」を設(shè)定しなければならない。その期間內(nèi)にユーザーが1度も同サイトにアクセスしなければ、サイト側(cè)はユーザー本人に連絡(luò)を取る。その時(shí)、もし本人と連絡(luò)が取れない場(chǎng)合は、指定連絡(luò)人に連絡(luò)を取る。その時(shí)、ユーザーが死亡していることが判明すれば、指定連絡(luò)人は、ユーザーの死亡証明書あるいは所轄の派出所が発行する関連証明書をサイト側(cè)に提出する。その後、遺言狀の內(nèi)容が指定連絡(luò)人に引き渡される。

 李氏は、「私は、自分が考え出したサービスを大変誇りに思っている。私自身、指定連絡(luò)人に連絡(luò)が入る日が本當(dāng)に訪れることなど望んでいないが、その日が來(lái)れば、その人への思いやりや心配りを表現(xiàn)したい」と話した。

 しかし、このようなサービスを疑問(wèn)視する人もいる。これに関する論議が新浪微博(ウェイボー)で盛り上がった時(shí)、「支持しない」という意見(jiàn)の人が割と多かった?!弗庭氓冗z言狀は、法的保護(hù)の対象とはならない上、安全性についても非常に疑わしい」というのがその理由だ。

 あるネットユーザーは、「この種のネット遺言狀は、まともに検討すべき対象ではない。結(jié)局は、法的保護(hù)は得られず、安全性も保障されない。もし、ハッカーがサイトに侵入して、遺言狀の中身を書き換えても、誰(shuí)にもわからない。極めて厳粛な遺言狀が、中途半端な気持ちで取り扱われることは、斷じて許されるべきではない」と投稿した。

 同サイトは、「ユーザーのデータとプライバシー保護(hù)」を名目に、北京の具體的なオフィス所在地について明らかにせず、オフィスに行って直接取材したいという記者の申し出に対してもノーコメントだった。

 広東創(chuàng)基弁護(hù)士事務(wù)所の趙紹華弁護(hù)士は、「法律が定める5種の遺言タイプには、ネット遺言狀は含まれていない。その形式が法律の規(guī)定を満たしていないだけではなく、遺言狀そのものの真?zhèn)韦摔膜い皮?、判斷が難しい。このような遺言狀から紛糾が生じる可能性は極めて高い」との見(jiàn)方を示した。

 その一方で、趙弁護(hù)士は、「殘された人に気持ちを伝える、情報(bào)を保管する、などの點(diǎn)から見(jiàn)ると、このサイトは、一部の人々のニーズに完全に見(jiàn)合うものだ。もっとも、運(yùn)営サイトが、ユーザーのプライバシーを保護(hù)する上で、ある程度の技術(shù)力を備えていることが前提條件だが」と指摘した。(編集KM)

 「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2014年5月19日

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