中國と日本は、一衣帯水の隣國であり、2000年以上の交流の歴史を持つ。そして、相互交流の中で、中國は、先進(jìn)技術(shù)や宗教、文化、食習(xí)慣、生活習(xí)慣などを日本に伝えた。筆者はこのほど、日本の政治や文化、経済の中心であり続けた関西地方を訪問し、中國から日本に伝わった伝統(tǒng)工蕓を取材した。伝統(tǒng)工蕓に攜わる職人たちは、伝統(tǒng)にこだわりながらも、新しい商品などの開発に取り組み、伝統(tǒng)工蕓に新たな魅力を加えていた。人民網(wǎng)が報じた。

1.大阪錫器

錫器(すずき)は西暦7-9世紀(jì)に、中國から日本に伝わった當(dāng)時、宮中での器や有力神社の神酒徳利、榊立などの神仏具としてごく一部の特権階級のみ使用されていた。その後、江戸時代に、生活用具として一般家庭の生活の中に浸透していくようになった。そして、技術(shù)が発展するようになり、錫を使って酒器や茶器、食器、裝飾品なども作られるようになった。

近年、生活スタイルが変化するにつれ、日本の若者が錫器を使うことはあまりなくなった。そのため、錫器を製造する「大阪錫器」は、伝統(tǒng)的な生産工蕓を堅(jiān)持しながらも、イノベーションにも取り組み、若者のライスタイルに合わせた商品を開発し、人気となっている。

2.堺打刃物

考古學(xué)研究によると、鉄器は彌生時代に中國や朝鮮から日本に伝わった。その後、中國や朝鮮との交流の中で、日本人は少しずつ、鍛冶などの鍛造技術(shù)を身に付けて行き、西暦5世紀(jì)に、その技術(shù)が現(xiàn)在の大阪府堺市に伝わった。平安時代末期、堺市では鍛造技術(shù)を使って、刃物製品が作られるようになった。日本のレストランなどのコックが使用している包丁の約9割が「堺打刃物」という。

堺打刃物的の製造工程は大きく分けて鍛冶、研ぎ、柄付けの3工程。それぞれの職人が専門の技術(shù)をもって生産する分業(yè)制だ。堺打刃物を作る職人は毎日、約1000度の爐の前で、十?dāng)?shù)時間も仕事をしても、包丁を10本程度しか作れないという。堺市に住む山本英明さん(81)は、13歳の時に父から研ぎの技術(shù)を教わるようになった。山本さんの息子や孫も家業(yè)を継ぎ、堺打刃物を研ぐ職人として働いている。堺打刃物に夢中になり、大阪市で堺打刃物を?qū)熼Tに売る店を始めたアメリカ人もいる。

3.線香

線香は、好まれる香りを出す材料を練り合わせ細(xì)い棒狀や渦巻き狀に成型して乾燥させた香。線香の製造法は16世紀(jì)末に中國から日本に伝わった。堺市で製造したのが日本最古の線香とされている。各線香メーカーは獨(dú)自の製造法を持っているほか、時代の変化に合わせて、新しい線香も開発している。

堺市に本社を置く、線香の製造販売企業(yè)?梅栄堂は、1657年創(chuàng)業(yè)の老舗。今でも、沈香や桂皮、白檀などの香料を中國やインドから取り寄せ、引き継がれてきた秘伝の調(diào)合で、線香を生産している。また、伝統(tǒng)を堅(jiān)持すると同時に、コーヒーの香りや緑茶の香り、イチゴの香りなど、現(xiàn)代人の生活スタイルに合わせた線香も開発している。

4.三輪そうめん

夏になると、日本人は必ずそうめんを食べる。線のように細(xì)く、しかもコシがあるそうめんは通常、冷やして食することが多い。

西暦8世紀(jì)前後、麺類が仏教と共に中國から日本に伝えられた。當(dāng)時、日本の首都だった奈良で、伝わった麺に改良が加えられ、「そうめん」が誕生した。日本農(nóng)林規(guī)格（JAS規(guī)格）の「乾めん類品質(zhì)表示基準(zhǔn)」では、機(jī)械麺の場合、そうめんの麺の太さは直徑1.3ミリ未満とされている。1717年に創(chuàng)業(yè)した「三輪そうめん山本」が製造する最高級の「白髪（しらが）」は0.3ミリしかなく、世界一細(xì)いそうめんとなっている?，F(xiàn)在、機(jī)械を使えば3時間でそうめんを生産できるものの、同社は、伝統(tǒng)工蕓にこだわり、36時間もかけてそうめんを生産している。

「人民網(wǎng)日本語版」2015年9月24日