「フォトジェニックな旅」：「モーメンツ」に寫(xiě)真を投稿することだけが旅の目的？

この大型連休期間中、重慶解放碑や天津之眼、広州小蠻腰、最近開(kāi)業(yè)した北京大興國(guó)際空港が、旅行先の超トレンドとなった。「フォトジェニックな旅」も、微博(ウェイボー)の上位検索ワードとなり、ネットユーザーの間で、「旅の意味」をめぐって熱い議論が展開(kāi)した。

いわゆる「フォトジェニックな旅」というのは、表面だけをざっと観光するスタイルの旅行であり、「ネット上で人気」という言葉がつくだけで、多くの場(chǎng)所は、若い人が続々と詰めかける目的地となる。

音楽噴水の美しい調(diào)べをスマホに記録する観光客（撮影?孫妮亜）。

西湖の音楽噴水で寫(xiě)真を撮るだけのために5時(shí)間並ぶ。ネット上で人気のレストランで撮影するために2萬(wàn)番まで並ぶ。30分もの渋滯に耐えて、「立馬回頭」という名前のバス停で寫(xiě)真を撮る。そして、「撮影」の目的は、おそらく、微信（WeChat）のソーシャル機(jī)能「モーメンツ」に寫(xiě)真を投稿することだ。

あるネットユーザーは、「『フォトジェニックな旅』となる原因として、「名実が伴わないあるいはそこで時(shí)間を費(fèi)やすほどの価値がない観光地が多い」ことを挙げている?！咐à?、このバス停を見(jiàn)學(xué)する価値を故宮と比べることなど不可能で、わざわざ多くの時(shí)間を割いて観光する価値など皆無(wú)だ。一瞬観たら、もう充分。多くの人は、一瞬の新鮮さを味わうだけだ」と続けた。

また、別のネットユーザーは、「『フォトジェニックな旅』の多くは、モーメンツスタイルの旅行であり、虛栄心を満足させるためのものに過(guò)ぎない。物理的に身體が確かにそこにいるが、毎日スケジュールに追われ、各名所で寫(xiě)真を撮る。だが、乗車(chē)すると爆睡し、下車(chē)するとやたらと寫(xiě)真を撮りはじめる。彼らに『どこが面白かった？』と尋ねても、実際に何一つ印象に殘っていない」と指摘した。

多くの人にとって、表面だけをざっと見(jiàn)る「フォトジェニックな旅」では、寫(xiě)真やビデオを撮るのに忙しいが、本當(dāng)に靜かに心を落ち著けて、それらの風(fēng)景を心から感じとり、味わうことは一切ない。このような「寫(xiě)真を撮る」や「訪れたことを記録する」ことで満足する旅の意義は、殘念ながら大きいものではない。心身をリラックスさせ、レジャーや娯楽を楽しみ、「理想的な暮らし」に思いを馳せてこそ、旅行の意義があると言える。

今年も國(guó)慶節(jié)の大型連休が終わった。観光地の「人?人?人」問(wèn)題をどうやって緩和し、質(zhì)の高い休暇をどうやって手に入れ、「フォトジェニックな旅」をどうやって避けるかは、今年の國(guó)慶節(jié)連休が私たちに殘してくれた考えるべき點(diǎn)なのかもしれない。（編集KM）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2019年10月9日