新型コロナウイルス感染による肺炎の予防?抑制の過程において、中國には多くの國から技術(shù)や物資、義援金などの支援が寄せられた。そのうち、日本からの支援は比較的力強(qiáng)いものであっただけでなく、その形式も非常に感動(dòng)的なものだった。醫(yī)療用マスクや防護(hù)ゴーグル、防護(hù)服など不足している物資だけでなく、日本の社會(huì)各界から多くの義援金も寄せられた。さらには多くの中國人を感動(dòng)させた文章や言葉、行動(dòng)による支援もあった。

今回の世界的な新型コロナウイルス感染拡大において、日本はこれまで中國以外で感染者が最も多く確認(rèn)された國であり、感染の予防?抑制のプレッシャーも大きい。特に日本のクルーズ船「ダイヤモンド?プリンセス」號(hào)の狀況が憂慮されている。日本政府は16日、専門家會(huì)合を開き、「國內(nèi)発生の早期の段階」だという認(rèn)識(shí)で一致した。中國政府もこのほど、日本へ支援を提供し、情報(bào)の報(bào)告と技術(shù)協(xié)力を強(qiáng)化する意向を示した。

感染が拡大する中で、中日両國の間で行われている助け合いが注目されているが、それを次の三つの角度から考察することができる。

(1)感染拡大を前にして、日本が完全に局外に身を置くことは不可能

新型コロナウイルスという敵を前にして、人類は一蓮?fù)猩芜\(yùn)命共同體であり、協(xié)調(diào)せずに自國のことだけを考えていられる國は一つもない。世界が緊密に団結(jié)して共同で対応することこそが正しい道だ。まさに孔鉉佑駐日大使が述べたように、「各國は一つの世界に共存しており、公衆(zhòng)衛(wèi)生上の緊急事態(tài)の前では運(yùn)命を共にしている。自國のことだけを考えていればいい國など一つもない」のだ。

今回の新型コロナウイルスの特徴は感染力が強(qiáng)いことだ。中國と日本は隣國どうしであり、人の往來狀況は極めて密となっている。こうした狀況下で中國を力強(qiáng)く援助することは、日本にとって理に適った理性的な選択といえる。クルーズ船「ダイヤモンド?プリンセス」號(hào)の船內(nèi)で感染が拡大するにつれて、日本はますます厳しい予防?抑制上のプレッシャーに直面している。特に今夏には東京オリンピックの開催が予定されており、感染拡大の影響は予測が困難だ。

このような狀況においては、中國で発生した感染狀況に対して、日本が完全に身を局外に置くことは不可能だ。日本の中國への支援は、一衣帯水の友好関係を十分に體現(xiàn)しているだけでなく、ある意味においては自身を助けることでもある。

(2)両國関係の回復(fù)という背景が積極的な助け合いを後押し

世界第2と第3のエコノミーである中國と日本は、世界という舞臺(tái)で大きな影響力を持ち、両國が「和すれば則ち共に栄え、爭えば共に傷つく」の間柄にあることは、歴史的にも、現(xiàn)実においても証明されている。

2017年以降、中日関係は徐々に好転し、両國の指導(dǎo)者は2國間や多國間の外交シーンで何度も會(huì)談し、重要な共通認(rèn)識(shí)に達(dá)し、各分野の協(xié)力も強(qiáng)化されている。そのため、感染が拡大して以來、日本政府と政界トップレベルが次々と積極的な態(tài)度を示していることは、ここ數(shù)年中日関係が回復(fù)している背景と密切な関わりがある。この過程において、中日間でさまざまな分野において蓄積されてきた強(qiáng)力な協(xié)力ポテンシャルエネルギーが、感染狀況の拡大という外部的な要因に觸発されて、いっそう解き放たれ、実際の行動(dòng)へと転化されやすくなり、客観的な意味で日本の積極的な中國支援を促すこととなった。

注目すべきは、今回日本が示した積極的な中國支援の態(tài)度と行動(dòng)が、日本に対する中國の世論をかなり大きく動(dòng)かしたことだ?！干酱ó愑?、風(fēng)月同天（山川域を異にすれども、風(fēng)月天を同じうす）」などの言葉は、人々に中日文化交流史を思い起こさせただけでなく、中國のネットユーザーたちに固定観念化していた日本のイメージを修正させることにもなった。

実のところ、今世紀(jì)に入って以來、中日両國は2003年のSARSの流行、2008年の四川◆川地震（◆はさんずいに文）、2011年の東日本大震災(zāi)と福島第一原発事故において、何度も助け合い、感染狀況への対応や災(zāi)害後の救助において互いに支援を行ってきた。これまでに行われてきた助け合いは、相手國が災(zāi)害に見舞われ、感染癥が拡大した際に、傍観するのではなく支援の手を差し伸べることが両國の人心が向かうところであることを物語っている。中日が今回のウイルスとの闘いの過程で見せたさまざまな助け合いが、2國間関係の將來の発展にどのような影響を與えるかは、これからも注目するに値する。

(3)中國市場の日本経済に対する意義は重大

先ごろ、ある日本メディアは、安倍政権が「親中」政策を取る根本的な理由は、日本経済の中國に対する強(qiáng)い依存性だと分析した。この分析はまったく道理に適っている。なぜなら中國はすでに何年も連続で日本の最大の貿(mào)易相手國となっており、日本も中國にとって重要な貿(mào)易相手國であるからだ。日本は少子高齢化がますます加速しており、もし巨大な中國市場を失えば、日本経済は大きな傷を負(fù)うことになるだろう。

日本稅関の統(tǒng)計(jì)によると、2018年の日本と中國の2國間物品輸出入額は3175億3千萬ドル（1ドルは約112.1円）で、日本の対中國輸出は1439億9千萬ドル、中國からの輸入は1735億4千萬ドルだった。また中國政府網(wǎng)によると、2019年1-9月の中日貿(mào)易総額は2318億6千萬ドルで、そのうち中國の対日輸出は1061億8千萬ドル、日本からの輸入は1256億8千萬ドルだった。雙方の統(tǒng)計(jì)データは、中國と日本という2大エコノミーには経済貿(mào)易協(xié)力において極めて大きな共通利益があることを物語っており、これは2國間関係が実務(wù)的態(tài)度を取るうえでの基盤の一つになっている。

このほか、中國大陸部も日本にとって最も重要な観光客の送り出し國となっており、いかにしてりより多くの中國人観光客を引き付けられるかが、日本政府と観光業(yè)界の重要な課題となっている。NHKの今年1月10日の報(bào)道によると、2019年に日本を訪れた外國人観光客は3188萬人に達(dá)し、7年連続で最高記録を塗り替え、そのうち中國大陸部からの観光客が最も多く、消費(fèi)能力が高かった。観光業(yè)の発展に力を注ぎ、外國人観光客4千萬人という目標(biāo)を早急に実現(xiàn)したい日本にとって、中國大陸部は極めて大きな収入源だ。

今回日本が中國に対して行った力強(qiáng)い支援は、ある一定の意味において、効果の極めて高い「イメージプロモーション」でもあった。日本に対して厳しい目を持つ中國のネットユーザーたちも、今回は日本政府と國民に対してポジティブな見方をし、日本が中國に対して示した善意を肯定的に受け止めている。さらに、ネットユーザーからは「感染狀況が収まったら、必ず日本に旅行に行き、日本社會(huì)の善意と友好に応えたい」という聲も上がっている。（編集AK）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年2月21日