新疆維吾爾（ウイグル）自治區(qū)和田（ホータン）地區(qū)の黃砂の中に、溫室がずらりと建っている。近づいてみると、中ではさまざまな植物が光熱資源を吸収し、発芽、成長(zhǎng)、開(kāi)花、結(jié)実と活気あふれる光景が目に入る。人民日?qǐng)?bào)が伝える。

ここは約666.7ヘクタールの砂漠施設(shè)農(nóng)業(yè)産業(yè)パークの植物工場(chǎng)だ。3層の栽培棚では、垂直立體多層空間水耕栽培技術(shù)を採(cǎi)用した稲が「マンション」に住むようになり、単位面積當(dāng)たり生産量が大幅に増加。さらにここの稲は定植から収穫までわずか2ヶ月のみで、中國(guó)の120から150日の平均的な稲成長(zhǎng)期間をはるかに下回っている。

中國(guó)農(nóng)業(yè)科學(xué)院都市農(nóng)業(yè)研究所の王森研究員は、「今回植えているのは現(xiàn)地の稲品種『新稲1號(hào)』で、高速育成技術(shù)を採(cǎi)用した。うち育苗期間は15日間で、苗を立體栽培槽に定植した後の全成長(zhǎng)期間は60日間しかない」と説明した。

成長(zhǎng)期間を大幅に短縮できたのはなぜか。同研究所の楊其長(zhǎng)チーフサイエンティストは科學(xué)研究チームを率い、高速成長(zhǎng)技術(shù)手段により稲の成長(zhǎng)期間を半分に短縮した上、季節(jié)を問(wèn)わず一年中連続成長(zhǎng)という技術(shù)のブレイクスルーを達(dá)成した。

植物工場(chǎng)內(nèi)には多くのLED照明がある。これは稲の高速成長(zhǎng)の「魔法の武器」だ。科學(xué)研究チームのメンバーである史大煒氏は、「稲の異なる成長(zhǎng)期間の光合成の需要に基づき光の配合を持続的に調(diào)節(jié)し、正確な補(bǔ)光を?qū)g現(xiàn)することで、稲そのものの成長(zhǎng)期間を大幅に短縮した」と説明した。

楊氏は取材に、「植物工場(chǎng)は溫度、濕度、光、二酸化炭素、根際の栄養(yǎng)をコントロールできる。今年4月には初めて試験栽培を行った高速成長(zhǎng)稲が収穫を迎えた。1ムー（約6.7アール）當(dāng)たり生産量は1051.5kgにのぼった。5月以降はさらに2回の収穫を迎え、1ムー當(dāng)たり生産量がいずれも1000kgを超えた?，F(xiàn)在は4期目を栽培中だ」と述べた。

楊氏は、「將來(lái)的にゴビ砂漠でも砂漠溫室と新技術(shù)の応用により、食糧作物の効率的な生産を模索できる。1年で5回収穫するなら、1ムーの年間生産量は5000kg前後になり、食糧の安全をサポートすることができる」と述べた。

高速成長(zhǎng)稲の苗はどこから得られるのか?？茖W(xué)研究チームのメンバーである楊俊氏は筆者に、立體循環(huán)式育苗裝置を見(jiàn)せてくれた?！秆b置は持続的に回転し、光がすべての株に十分に照射され、均等に成長(zhǎng)する。育苗は15日で完了する。1臺(tái)の裝置の敷地面積は10平方mほどしかなく、約3.3ヘクタールの稲に必要な苗を供給できる」と楊氏。

この高速成長(zhǎng)技術(shù)は四川成都植物工場(chǎng)で試験に成功したが、成都は自然光が弱く、ほぼすべて人工補(bǔ)光に依存するため、エネルギーコスト、ランニングコスト、建設(shè)費(fèi)が相対的に高い。そのため、科學(xué)研究チームは新疆の和田に目を向けた。

和田では、多くの溫室が砂漠に建てられる。建設(shè)と土地使用のコストが低く、日照時(shí)間が長(zhǎng)い。楊氏は、「自然光を最大限利用すると同時(shí)に熱を蓄積でき、石炭燃焼で溫度を保つ必要がない。和田の砂漠は非常に理想的な試験場(chǎng)だ。2年余りの試験を経て、チームはついに砂漠溫室條件下の稲高速成長(zhǎng)の重要な難題を解決した」と述べた。

楊氏はコストを計(jì)算し、「この効率的で省エネルギーの砂漠溫室の1平方m當(dāng)たりの建設(shè)費(fèi)はわずか350元（1元は約21.1円）ほどだ。將來(lái)的に新エネルギー、機(jī)械化、スマート化設(shè)備技術(shù)と結(jié)びつくことで、その建設(shè)費(fèi)とランニングコストはさらに下がるだろう」と述べた。

約66.7ヘクタールの砂漠施設(shè)農(nóng)業(yè)産業(yè)パーク內(nèi)には現(xiàn)在、4つの植物工場(chǎng)がある。稲以外にもトウモロコシ、トマト、ペピーノなどの異なる作物が成長(zhǎng)している。楊氏とその科學(xué)研究チームは現(xiàn)在、砂漠溫室で大豆、トウモロコシ、小麥などの主食用作物と、アブラナ、綿花、ムラサキウマゴヤシなどの作物の高速成長(zhǎng)重要技術(shù)を持続的に模索しており、將來(lái)の溫室作物の高速成長(zhǎng)、育種、高効率生産にテクノロジーのサポートを提供する。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2024年10月24日