白くてつややかな米粒が、溫かくておいしい汁の中に沈んでいて、箸でかき混ぜると、ほのかなアルコールの香りが広がる。これは甘酒に似た中國の伝統(tǒng)的発酵食品「醪糟（ラオザオ）」のことで、その多くは小さな町――四川省達(dá)州市大竹県月華鎮(zhèn)で作られている。

月華鎮(zhèn)では1995年に初めて醪糟の自動化生産ラインが立ち上げられ、大規(guī)模な工業(yè)生産が従來の手作り工房に取って代わり、「東柳醪糟」ブランドが徐々に頭角を現(xiàn)していった。

同鎮(zhèn)の醪糟生産ラインは2011年に再び高度化され、瓶入り醪糟が登場した。それと同時に、高溫殺菌技術(shù)と真空包裝技術(shù)により、中國初の瓶內(nèi)発酵で原料の風(fēng)味をそのまま活かした醪糟の生産工法を確立し、商品の消費期限を従來の約15日間から1年間に延ばした。こうして「東柳醪糟」ブランドの世界への扉が大きく開かれることになった。

大まかな統(tǒng)計データによれば、世界の10本の瓶入り醪糟のうち、4本は月華県で作られている。今ではカナダ、英國、米國など30を超える國?地域で、この中國風(fēng)味の醪糟の香りが漂うようになった。醪糟産業(yè)から米酒、飲料、もち米粉など10數(shù)種類の製品も生まれ、同県では年間生産高が70億元（1元は約20.7円）に上る「甘い産業(yè)」が形成されている。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年2月21日