シャトルランやサッカー対抗戦、格闘などの試合が行われる第1回エンボディドAIロボット運(yùn)動(dòng)會(huì)がこのほど、江蘇省無(wú)錫市で開(kāi)催され、ロボット約150臺(tái)が運(yùn)動(dòng)場(chǎng)で熱戦を繰り広げた。4月中旬には、2025北京亦荘ハーフマラソン大會(huì)及び人型ロボットハーフマラソン大會(huì)が北京市の経済技術(shù)開(kāi)発區(qū)（北京亦荘）で開(kāi)催され、注目を集めた。さらに、北京市は今年、世界人型ロボット運(yùn)動(dòng)會(huì)を開(kāi)催する計(jì)畫だ。新華社が報(bào)じた。

ロボットがハーフマラソンや運(yùn)動(dòng)會(huì)に続々と登場(chǎng)するワケは？

清華大學(xué)のコンピューター専攻の博士と體育部の博士研究員である李晨曦氏は、「スポーツ競(jìng)技は、複雑で多様、かつリアルなシーンを提供しており、ロボットにとっては、環(huán)境感知、情報(bào)分析、リアルタイムの意思決定、モーションコントロールなどが試される場(chǎng)となる。これらは、ロボット研究開(kāi)発に必要なものだ。スポーツ競(jìng)技はロボット技術(shù)の理想の試験田であり、ロボットが実験室から出て、実際の生産や生活に溶け込むための重要な一歩となる」との見(jiàn)方を示している。

なぜ、スポーツ競(jìng)技を選ぶのかという點(diǎn)について、江蘇省のあるテクノロジー企業(yè)の人型ロボット事業(yè)部の郭大宏副総経理は、「ロボットの性能設(shè)計(jì)をより安定させ、信頼性を高くし、応用の分野に拡大するため。マラソンが必要とする持久力、格闘が必要とする対衝撃能力、ドリブルが必要とする走る際のバランス感覚などは、現(xiàn)実の世界の複雑な動(dòng)的環(huán)境を模倣しており、ロボットのモーションコントロール、環(huán)境感知、エネルギー管理などを含む総合能力が試される」と説明する。

スポーツ競(jìng)技は、ロボットの研究開(kāi)発のためにテストの場(chǎng)を提供しているほか、ロボットが一般の人々に近付き、市場(chǎng)に進(jìn)出するための「扉」を開(kāi)けていると言える。上海の男性?王さんは6歳の息子を連れて、ロボット運(yùn)動(dòng)會(huì)の試合を見(jiàn)に行き、試合後、「息子はロボットに強(qiáng)い興味を持つようになった。本で知る知識(shí)よりも、実際に目で見(jiàn)たほうが効果的だった」と感慨深げに話した。

スポーツ競(jìng)技に參加するロボットが「人型」にこだわるワケは？

北京亦荘ハーフマラソンに出場(chǎng)した人型ロボット「天工Ultra」の身長(zhǎng)は180センチで、長(zhǎng)い足を伸ばして走った。重心が安定していて、バッテリー持続時(shí)間が長(zhǎng)い「旋風(fēng)小子」は、頭は小さく、足には子供用の靴を履いていた。サッカー対抗戦に出場(chǎng)したロボット「加速T1」の身長(zhǎng)は120センチと低いものの、確実にシュートを放っていた。

2025北京亦荘ハーフマラソン?人型ロボットハーフマラソンでゴールテープを切る天工チームの選手?天工Ultra（寫真左から2番目、4月19日撮影?李欣）。

スポーツ競(jìng)技の大會(huì)に參加するロボットは、背の高さや、體つきがバラバラであるものの、どれも人型であるという共通點(diǎn)がある。では、なぜ、「人型」にこだわるのだろうか？

東南大學(xué)ロボットセンサー?制御技術(shù)研究所の徐寶國(guó)副所長(zhǎng)は取材に対して、「ロボットが人間にサービスを提供するためには、まず、人間の環(huán)境に適応しなければならない。日常の生活における階段の段の高さやドアノブの形狀、さらに、運(yùn)動(dòng)場(chǎng)の運(yùn)動(dòng)器具のサイズ、試合會(huì)場(chǎng)のレイアウトなどは、どれも人間の體の構(gòu)造に合わせて設(shè)計(jì)されている。サッカーをするロボットに2本の足がなく、ローラー式のシャーシが搭載されていたとすれば、実際のサッカーコートやサッカーのルールに適応することは、永遠(yuǎn)にできないだろう」と説明した。

スポーツに參加するロボットのパフォーマンスが見(jiàn)劣りするのはなぜ？

北京亦荘ハーフマラソンに出場(chǎng)したロボットの完走率はわずか30％にとどまった。また、初代王者の2時(shí)間40分42秒という成績(jī)も、人間のランナーのベストタイムには遠(yuǎn)く及ばない。第1回エンボディドAIロボット運(yùn)動(dòng)會(huì)のサッカー対抗戦では、ロボットが自分から転倒してしまい、「負(fù)傷」してスタッフに擔(dān)架で運(yùn)び出されるというシーンがあり、會(huì)場(chǎng)の観戦客からは笑い聲もこぼれていた。

ロボットのスポーツの試合におけるパフォーマンスは、多くの人が想像しているSF映畫のシーンのようなパフォーマンスとは大きな差があり、さらにしょっちゅう転倒しているというのは、「ChatGPT」や「DeepSeek」が突然発表されて、多くの人を驚愕させたのとは著しい対照をなしている。

中國(guó)工程院院士の張建偉氏は、「『ChatGPT』や『DeepSeek』は、人間がテキストを処理する、『脳』だけに類似している。一方、運(yùn)動(dòng)などのシーンは、脳の制御、及び視覚、聴覚、觸感といったマルチモダリティの統(tǒng)一した制御が関係し、とても複雑だ」と説明する。

しかしロボットの「小さな一歩」は、人間にとっては、「大きな一歩」となる。スポーツをするロボットは現(xiàn)在、幼児のよちよち歩きの段階のようなもので、それは將來(lái)、走れるようになるための訓(xùn)練だからだ。

第1回エンボディドAIロボット運(yùn)動(dòng)會(huì)

「『下手くそ』に見(jiàn)えるかもしれないが、実際には巨大なポテンシャルを秘めている」と話す徐氏は、「ロボット運(yùn)動(dòng)會(huì)」の大ファンで、「人型ロボットが運(yùn)動(dòng)にチャレンジすることで、一部の分野において技術(shù)的ブレークスルーを成し遂げる可能性がある。例えば、格闘競(jìng)技は、柔軟な対応、アプローチへの迅速な対応のを促し、サッカーはチームプレイ関連のアルゴリズムの最適化を促進(jìn)し、マラソンは歩行制御、エネルギー消費(fèi)管理が試される。それらの成果が成熟すると、リハビリテーション、運(yùn)動(dòng)サポート、災(zāi)害救助救援といった人間とロボットが共存し、協(xié)力する応用シーンにエンパワーメントすることができ、応用価値が非常に高く、商業(yè)化のポテンシャルが非常に大きい」との見(jiàn)方を示す。

では、今年の春晩（春節(jié)＜舊正月、今年は1月29日＞を祝う中國(guó)の國(guó)民的年越し番組）で秧歌（ヤンコ踴り）を披露し、大きな注目を集めたロボットと、サッカーをするロボットは、同じ種類のロボットなのだろうか？

専門家は、「ダンスとサッカーは、どちらも『運(yùn)動(dòng)』であるものの、動(dòng)的制御のターゲットやリズムへの対応、安定させるためのアプローチは異なっている。現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で、ほとんどのロボットには、ある分野に的を絞った最適化アルゴリズムが採(cǎi)用されており、汎用性はかなり低い。マルチモダリティ融合、メタ學(xué)習(xí)、オンライン適応制御といったキーテクノロジーのブレークスルーが実現(xiàn)するにつれて、『一蕓に秀で、しかも多才』なロボットが、近い將來(lái)登場(chǎng)する可能性がある」と解説している。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2025年4月30日