空気でも発電できるのか？泰山のふもとで、空気を使って発電する「スーパー充電器」が形を現(xiàn)しつつある。これが、現(xiàn)在世界で建設(shè)中の単體として出力が最大の圧縮空気蓄電所、「エネルギー貯蔵１號(hào)」である山東泰安350メガワット（MW）級(jí)圧縮空気蓄電イノベーションモデル発電所（以下「泰安圧縮空気蓄電所」）だ。科技日?qǐng)?bào)が伝えた。

6月19日から20日まで、記者は「新國有企業(yè)に迫る――ブランドの主導(dǎo)?スマートにつながれる未來」取材イベントに參加し、中國能源（エネルギー）建設(shè)集団有限公司（以下「中國能建」）を訪問。この中國能建が手掛ける代表的プロジェクトである「エネルギー貯蔵１號(hào)」の現(xiàn)場に入り、空気を使って発電する圧縮空気蓄電所の仕組みを探った。

泰安圧縮空気蓄電所は、中國能建傘下の中國能建數(shù)科集団が投資?建設(shè)を行ったものだ。第1期プロジェクトでは、出力350MWの塩洞窟型?非燃料補(bǔ)助型圧縮空気蓄電設(shè)備を1基建設(shè)し、年間発電量は4億6000萬キロワット時(shí)（kWh）にも達(dá)し、20萬世帯以上の年間消費(fèi)電力量を賄える。

中國能建數(shù)科集団サブチーフエンジニアの陶剛氏は、「私たちは泰安のこの発電所を巨大な充電器と捉えている。中小規(guī)模の都市に5時(shí)間連続で電力供給ができる能力を持っている」と語った。

このプロジェクトは昨年5月に著工して以來、建築工事、設(shè)備設(shè)置、掘削作業(yè)などの重要な工程をすでに完了している。現(xiàn)在は電力設(shè)備の試運(yùn)転が緊張感を持って秩序立てて進(jìn)められている。今年末までに初の系統(tǒng)接続とフル出力運(yùn)転を?qū)g現(xiàn)する見込みだ。

では、目に見えず觸れることもできない空気をどうやって発電に使うのだろうか？

プロジェクトマネージャーの劉少勇氏は発電所の仕組みについて、「電力需要が少ない『谷間』には、余剰電力を使って『空気ポンプ』を動(dòng)かし、空気を『風(fēng)船』に圧縮して高圧狀態(tài)にする。ここで言う『風(fēng)船』とは、地下にある廃棄された塩の洞窟を活用した空気貯蔵庫のことだ?？諝荬驁R縮する際に生じた熱エネルギーは、熱水や溶融塩といった形で地上の蓄熱タンクに蓄えられる」と説明した。

「そして電力需要が高まる『ピーク』時(shí)には、『風(fēng)船』から高圧空気が放出されると同時(shí)に、蓄熱タンクに蓄えられた熱も放出される。このとき、高圧空気は加熱され、大きな膨張力を生み出し、空気タービン発電機(jī)を駆動(dòng)する。この一連のプロセスは、まるで風(fēng)が風(fēng)力発電機(jī)の『風(fēng)車』を回すように、電力を生成し、電力網(wǎng)に供給する。発電所の稼働により、電力網(wǎng)のピークカット?ピークシフトが可能となり、風(fēng)力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーの受け入れ能力も大幅に向上する」と劉氏は述べた。

また、この発電所が持つもうひとつの大きな優(yōu)位性は、グリーンかつ低炭素であることだ。

陶氏は取材に対し、「現(xiàn)在世界中で稼働している大半の塩洞窟型圧縮空気蓄電所では、発電段階で空気を加熱するために追加の化石燃料を必要としており、このプロセスは『燃焼補(bǔ)助』と呼ばれている。一方で、泰安の圧縮空気蓄電所では、蓄熱プロセスにおいて技術(shù)革新を?qū)g現(xiàn)しており、『非燃焼補(bǔ)助』方式を採用している。そのため、空気を加熱するのに一切の化石燃料を使用せず、環(huán)境汚染も一切発生しない」と語った。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年6月25日