ドローンによる低空域巡回検査（撮影?陶建）

夏の七里海濕地では、アシの葉が風(fēng)に揺れ、緑の波を立てている。

天津市寧河區(qū)にあるこの濕地で、メタリックグレーの鉄の箱がゆっくり開(kāi)くと、中から出てきたドローンがあらかじめ設(shè)定された航路に沿って巡回飛行を開(kāi)始し、そのカメラは空を飛ぶ鳥(niǎo)の姿や水の中を泳ぎ回る魚(yú)の群れ、アシの茂みの生育狀況などをリアルタイムでキャッチしている。

交控智飛科技有限公司の陳鶴副社長(zhǎng)はモニター畫(huà)面の濕地ヒートマップを指さして、「これは一般的なパトロールではなく、空中と地上の一體化モニタリングだ。ドローンから送られてくる畫(huà)像では、アシの1本1本の高さや水域面積の変化などがAI（人工知能）によって正確に表示されている」と説明。

昨年6月、天津市七里海濕地自然保護(hù)區(qū)管理委員會(huì)と同社の協(xié)力により、こうしたシステムが構(gòu)築され、5機(jī)のドローンが濕地の「エコ見(jiàn)張り番」になった。

同委員會(huì)の陳兆睿副主任は、「以前の人間によるパトロールでは數(shù)時(shí)間かかっていたが、今は低空域巡回検査技術(shù)を運(yùn)用して、わずか20分で一周できる。鳥(niǎo)の巣の位置まで正確に把握でき、生物多様性保護(hù)に『千里眼』が加わったようなものだ」と語(yǔ)る。

撮影?崔新耀

2024年、天津未來(lái)科技城低空経済（低空域飛行活動(dòng)による経済形態(tài)）イノベーション産業(yè)パークが寧河區(qū)に設(shè)立されると、こうした業(yè)務(wù)を手掛ける多くの企業(yè)が各社の技術(shù)を引っ提げてパークに進(jìn)出した。

その中の現(xiàn)代産業(yè)區(qū)では、天津生資無(wú)人機(jī)科技有限公司と物流の極兎速逓（J&T Express）の協(xié)力で構(gòu)築された低空域配送航路の常態(tài)化した運(yùn)営が行われており、ドローンが宅配便を積み込んで上空に飛び立ち、企業(yè)のビルの受け取りスポットまで運(yùn)ぶ。

濕地のパトロールから物流配送まで、寧河區(qū)の「低空域+」の応用シーンが絶えず拡大している。

あるドローン用回転翼製造企業(yè)の責(zé)任者は、「午前中に顧客から要望があれば、午後にはパーク內(nèi)で対応する部品を見(jiàn)つけることができる。試作品開(kāi)発から試験、量産まで、他所より數(shù)か月早い」と笑顔で話した。

かつては農(nóng)業(yè)と濕地で有名だったこの地域は、今では「北方の低空経済実験港」として姿を変え、北京?天津?河北の協(xié)同発展の青寫(xiě)真に新たな一章を刻んでいる。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2025年8月20日