故宮博物院には古い書畫を守る「醫(yī)者」たちがいる。毎日、貴重な書畫に向き合い、五感を働かせて接することで貴重な古代書畫の作品としての命を守っている。彼らの見事な手工業(yè)技術(shù)は師匠から代々受け継がれてきた技で、今日まですでに2千年余りの歴史を誇る。彼らは中國最高級の書畫修復(fù)師であり、中國の貴重な文化財の修復(fù)を行なっている。中央テレビが伝えた。
歴史的に有名な「五牛図」、「弘暦鑑古図」、「乾隆萬壽図」も全て「神の手」で生まれ変わったものだ。今日、中國の職人として故宮の文化財を38年間誠心誠意保護してきたのは書畫修復(fù)師の単嘉玖さんだ。
心血を注ぎ、世紀(jì)の仕事を成し遂げる
単嘉玖さん(59)は書畫修復(fù)師の仕事に就いてすでに38年になる。彼女の手により修復(fù)された書畫は2百點近くに上り、それぞれの古畫の修復(fù)には複雑な工程と最短で3か月、最長で1年という長い期間を要する。
単さんは以前、明代の絹本書畫「雙鶴群禽図」を修復(fù)したことがある。その際、主な問題となったのが絵の表面にあった無數(shù)の蟲食い穴の修復(fù)だった。
小さな穴はもともと密集していたため、絵と同じサイズの絹を絵の後ろ側(cè)に「支え布」とすることで一気に穴を塞ぐことができる。しかし百年後にはこの支えの絹の布もボロボロになる上、原畫とくっついて離す方法はなく、將來的にこの書畫の修復(fù)が不可能になるだろう。書畫の壽命をながらえさせるため、単さんは1つ1つの穴をそれぞれ縫い合わせることにした。
単家は2世代にわたって故宮と縁がある。彼女の父親である?yún)g士元さんはかつて故宮博物院の副院長を務(wù)め、17歳で故宮に入ると激動の戦爭時代、命をかけて文化財の保護に貢獻した。91歳で亡くなるまで、単士元さんは一生涯、故宮から離れることはなかった。
ここ2年、故宮博物院は史上最大の修復(fù)作業(yè)が行なわれている最中だ。各殿堂の秘寶、裝飾共に修復(fù)を行ない、元の位置に並べ直す。また故宮の1萬點を超える古い書畫、文化財などは単さんと彼女の弟子たちの手で修復(fù)されている。
しかしあと一年で定年を迎える?yún)gさんの最大の希望は伝統(tǒng)的な書畫の修復(fù)技法を完全に次世代に引き継ぎ、同僚と共に完璧な紫禁城をさらに600年に完全な形で引き渡すことである。(編集JK)
「人民網(wǎng)日本語版」2016年5月9日
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