広島県の大久野島は第二次世界大戦中、毒ガスが造られていた島だ。舊日本軍が中國(guó)侵略戦爭(zhēng)で使用したほとんどの化學(xué)兵器がこの島で作られた。中國(guó)中央テレビが報(bào)じた。

當(dāng)時(shí)、日本の多くの成人男性が戦場(chǎng)に送られていたが、誰(shuí)が毒ガスを作っていたのだろう。舊日本軍は10代の子供をこの島に送り、毒ガスを作らせていた。統(tǒng)計(jì)によると、大久野島で労働を強(qiáng)いられた子供は約7000人に達(dá)した。藤本安馬さんは毒ガスを作っていた作業(yè)員の一人だ。

動(dòng)畫に出てくる背の低い男性が藤本さんで、今年91歳。1941年、家庭が貧しかった藤本さんは、大久野島に工場(chǎng)が建設(shè)され、お金をもらいながら勉強(qiáng)することができると聞いて、志願(yuàn)してそこへ行った。しかし、舊日本軍は毒ガスを作っていることを軍事機(jī)密として扱っており、島に足を踏み入れて初めて、普通の軍工場(chǎng)ではないことに気付いたという。

藤本さんが作らされたのは、びらん（ただれ）性の毒ガス?ルイサイト。猛毒のヒ素（亜ヒ酸）を含み、一度皮膚にふれると大きな水泡ができ、やけどのようにただれて「死の露」と呼ばれる致死性の高い毒ガスだった。ルイサイトはマスタードガスと共に、中國(guó)侵略戦爭(zhēng)の戦場(chǎng)で大量に使われ、中國(guó)で大勢(shì)の死者を出した。「中國(guó)の侵略戦爭(zhēng)で日本が勝利するための毒ガスを作る」と教えられ、藤本さんは他の子供たちと同じく、「戦爭(zhēng)に勝利できるようサポートする『英雄』になれる」と信じていたという。

島では作業(yè)員に防護(hù)用具が提供されたものの、有毒物質(zhì)が漏れ、健康被害に遭うというのは避けられないことだった。藤本さんは、「當(dāng)時(shí)、作業(yè)場(chǎng)で毒ガスが皮膚に觸れやけどのようにただれてしまう作業(yè)員が絶えなかった」と振り返る。そして、戦爭(zhēng)終盤になると、作業(yè)員の作業(yè)量は増え、ケガをする事故も増えたという。藤本さんも他の作業(yè)員と同じく、今でも後遺癥が殘っている。慢性気管支炎で、中樞神経系も修復(fù)困難なほどの傷を受けた。

戦後、藤本さんは、毒ガスの製造に関して一切口外してはならないという誓約書(shū)を書(shū)かされたいたという。1990年代、藤本さんはテレビで、中國(guó)で舊日本軍が遺棄した毒ガスタンクが発見(jiàn)されたというニュースを見(jiàn)た。そして、「これは大久野島で作られたものだ」と、憤慨しながら家族に話した。そして、それまで沈黙を続けていた藤本さんは、大久野島で起きたことを積極的に証言するようになり、中國(guó)を何度も訪問(wèn)して、中國(guó)人に謝罪も行ってきた。

インタビュー中、藤本さんの口から、毒ガスの化學(xué)式が正確に出てくる。その化學(xué)式の背後には、藤本さんの大久野島でのあまりに苦い記憶や戦場(chǎng)で化學(xué)兵器の犠牲となった無(wú)數(shù)の人の命がある。ここ約20年、藤本さんは機(jī)會(huì)があるたびに、自分が過(guò)去に何をしたか話してきた。

當(dāng)時(shí)軍國(guó)主義に洗脳された少年だった藤本さんは、今は白髪の高齢者。日本では、藤本さんのように、加害者の立場(chǎng)から日本の歴史を公の場(chǎng)で話す戦爭(zhēng)経験者はほとんどいない。藤本さんの証言は非常に貴重で、日本が侵略戦爭(zhēng)において実際に行っていたことであり、その真実は永遠(yuǎn)に大久野島に眠っている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2017年8月17日