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ミステリアスな「故宮の番人」、無報酬で夜間パトロール (2)

人民網(wǎng)日本語版 2019年11月06日13:41

このような習(xí)慣は清朝まで続いた。清朝初期の宮廷畫家が描いた「十二美人図」の中に、「捻珠観貓図」という絵がある。この絵に描かれている美人は、丸窓の前で端正に座り、軽くテーブルに寄りかかり、手には數(shù)珠をしとやかに握り、腕白な子貓2匹が遊んでいる様子を見ている。

「捻珠観貓図」(畫像提供?故宮博物院公式サイト)。

當(dāng)時の皇室は、これらのペットとしての貓の來歴や名前などを記録していた。歴史は移り変わったが、現(xiàn)在の故宮貓の中には確かに明清期の宮廷貓の子孫もいる。

「萌え」だけが売りではない故宮貓

故宮を訪れる観光客がこれらの宮廷貓に対して抱く第一印象は、「のんびり暮らしていて、しかも甘え上手で可愛いらしい」というものだろう。

故宮の貓(故宮出版社動畫のスクリーンショット)。

確かに、彼らの故宮でなかなかいい暮らしを送っている。故宮博物院の職員がキャットフードを食べさせ、さらにはビタミンや消炎薬まで用意されている。

今、故宮でネズミの害を心配する必要がないのは、全て故宮に住む貓のお陰だ。故宮文化財の修復(fù)士である王津さんは、「40年あまり前に故宮で働き始めた時、故宮にはまだ貓が少なかった。小さなネズミが窓の下を駆け回っていた。その後、貓がだんだん増えてきて、この20-30年は、全くネズミの姿を見かけなくなった」と、當(dāng)時を回想しながら話した。

現(xiàn)在、故宮には約200匹の貓がおり、1匹1匹に名前がある。そして彼らは全員、故宮の「保安係」でもある。

故宮の「ネット有名貓」

近年、観光地としての故宮の人気が高まっており、これらの可愛く仕事熱心な故宮貓の中にも、ネットの人気者になった貓が何匹もいる。

2018年FIFAワールドカップ開催中、「白點児(バイディアル)」と言う名前の故宮の貓が、キャットフード用ボウルを使って6試合の勝敗予測に見事成功、ネット上で話題になった。だが殘念なことに、同年6月、「白點児」は血栓癥のためこの世を去り、多くのネットユーザーからその死を悲しむ言葉が寄せられた。

故宮の貓「白點児」(微博より)。

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