問題３：デジタル通貨発行はインフレを引き起こすか？

人民銀行が発行するデジタル通貨は、流通する紙幣?硬貨に取って代わるところからスタートし、仮に今流通する通貨を100元（1元は約15.2円）とすれば、デジタル通貨はこの100元との等価交換により創(chuàng)出される。

人民銀行のデジタル通貨の過剰発行が起こらないようにするため、商業(yè)機(jī)関は人民銀行に同額の準(zhǔn)備金を100％積み立てる。言い換えれば、デジタル通貨発行時(shí)、まず人民銀行がデジタル通貨を銀行やその他の運(yùn)営機(jī)関に両替してもらい、それからこうした機(jī)関が一般の人々からお金を預(yù)かってデジタル通貨に両替する、ということだ。

またこれまでデジタル通貨が試行に限られていたことを考慮して、短期間での大量発行や全面的な推進(jìn)はなく、通貨の流通ペースも正常なレベルを維持する見込みだ。

よってデジタル通貨がインフレを引き起こすことはない。

問題4：支付寶と微信支付の機(jī)能はお役御免になるか？

人民銀行のデジタル通貨がインフレを引き起こすかどうかだけでなく、支付寶と微信という「決済手段の雙璧」を切り崩すのではないか、との點(diǎn)にも注目が集まる。

消費(fèi)者として、人民銀行のデジタル通貨による決済と支付寶?微信支付の決済とで、體感的にそれほど違いはないかもしれない。

しかし違いはある。人民銀行のデジタル通貨を使用した場合、支払われるのはデジタル化された人民元であり、現(xiàn)金を支払うのと変わらない。一方、支付寶と微信支付は単なる決済ツールであり、両ルートを通じた決済では、自分の銀行口座の殘高から支払うか、クレジットカードで支払うかのどちらかになる。

注目されるのは、人民銀行支払決済司前副司長の穆長春氏が以前、「これから投入される人民銀行のデジタル通貨は一部の機(jī)能において電子決済とはかなり違ったものになるだろう」と述べたことだ。

上述した理由でデジタル人民元が支付寶、微信支付に取って代わるかどうか、今はまだはっきりしない。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年4月20日