酷暑の夏には食事を作りたくない時(shí)、攜帯電話の畫面に軽くタッチすれば、しばらくすると食品デリバリーの配達(dá)員から「商品を取りに來てください」という電話がかかってくる……食品デリバリーは現(xiàn)代の都市生活に欠かせないものとなった。中國ホスピタリティ協(xié)會(huì)がこのほど美団研究院と共同で発表した「2019年および2020年上半期中國食品デリバリー産業(yè)発展報(bào)告」によると、ここ數(shù)年間、中國國內(nèi)の食品デリバリー産業(yè)は規(guī)模が徐々に拡大し、20年はオンライン食品事業(yè)が外食産業(yè)全體に占める割合が20％を超える見込みという。人民日報(bào)海外版が伝えた。

食品デリバリー市場はまだ飽和狀態(tài)に至っていない

「インターネットプラス」の流れの中、さまざまな生活サービスの業(yè)態(tài)で破壊的な変化が起こっており、食品デリバリーの勢いある発展ぶりは特に注目を集めている。

市場調(diào)査會(huì)社の艾瑞諮詢（iResearch）がまとめた調(diào)査データによれば、19年中國食品デリバリー産業(yè)の規(guī)模は6536億元（1元は約15.3円、約9兆9600億円）に上り、18年に比べて39.3％増加した。19年末現(xiàn)在、中國のネットユーザー9億人のうち食品デリバリーの消費(fèi)者は約4億6千萬人で、同12.7％増加した。受注量と取引金額も急成長を続ける。

今年は新型コロナウイルス感染癥の打撃を受けて、食品デリバリーが外食産業(yè)にとってより重要になった。消費(fèi)者は家にこもり、外食産業(yè)の店內(nèi)消費(fèi)が非常に大きな打撃を受けた。こうした背景の中、より多くのユーザーがデリバリーを注文する習(xí)慣を身につけ、強(qiáng)化するとともに、食品デリバリーは多くの業(yè)者にとって最も重要な収入源になった。

中國國際貿(mào)易促進(jìn)委員會(huì)研究院國際貿(mào)易研究部の趙萍部長は、「食品デリバリーの総売上高に対する寄與度が年々上昇し、外食産業(yè)の利益構(gòu)造を変化させつつあり、外食産業(yè)は店內(nèi)消費(fèi)以外の新たな利益増加のエンジンをもつことになった」と述べた。

また別の専門家は、「中國の食品デリバリー産業(yè)の市場の狀況は安定に向かっているが、市場はまだ飽和狀態(tài)には至っていない。デリバリー産業(yè)は今後1-3年で1兆元レベルの大規(guī)模市場に発展する見込みだ」と指摘した。

健康的な食品デリバリーが徐々に流行

食品デリバリーは主に住宅地、企業(yè)のオフィスビル、學(xué)校などで需要があり、消費(fèi)の中心である若い人々はより多様な消費(fèi)ニーズを生み出してきた。朝食、晝食、夕食という決まった食事だけではますます斷片化する飲食ニーズには応えられず、今では間食が食品デリバリーの重要な構(gòu)成要素となっている。美団のデータでは、利用者の20％が三度の食事以外の時(shí)間に午後のお茶や夜食を注文するという。

ここ數(shù)年、「『健康中國2030』計(jì)畫綱要」をはじめとする健康関連政策が相次いで打ち出されて実施され、消費(fèi)者の健康意識(shí)は高まる一方だ。食品デリバリーの境界が広がり続け、配送能力が増強(qiáng)し続けるのに伴って、食品の風(fēng)味をよりよく保持できるようになり、より多彩なメニューと24時(shí)間配送が実現(xiàn)した。こうした背景の中、多くのユーザーは以前のような単にお腹がいっぱいになればいいという単純なニーズを超越し、食品デリバリーを頼むという行為は、かつての間に合わせの暮らしの代名詞から、今ではレストランでの食事と同じようにメニューの取り合わせや栄養(yǎng)バランスにこだわるものへと変化した。

業(yè)者にとっては、食品デリバリーの競爭モデルが「メリットによる駆動(dòng)」から「効率による駆動(dòng)」、「品質(zhì)による駆動(dòng)」へと変わった。つまり、多くの人に受け入れられていることを前提として、顧客を定著させることがフローを獲得することよりも重要になり、デリバリーはメリットが補(bǔ)完する初期段階から、配送効率や商品の品質(zhì)を競い合うというより成熟した段階へと発展した。食品デリバリーが示す「人気商品志向」、「良質(zhì)商品志向」、「チェーン志向」、「健康志向」といった新たなトレンドが消費(fèi)ニーズへの最新の回答となっている。

専門家の中には、「産業(yè)の競爭は現(xiàn)在も続いており、インターネット食品デリバリー産業(yè)は『食品デリバリー』という縛りから抜け出し、生態(tài)圏の展開により著目し、現(xiàn)地向け生活サービスのあらゆるシーンでの業(yè)務(wù)分野間の協(xié)調(diào)、業(yè)者のデジタル化、配送?物流ネットワークの充実など各方面でもっと努力しなければならない」との見方を示す人もいる。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年8月19日