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弾幕でみるポップカルチャー ビリビリの「今年の弾幕」は「爺青回」

人民網(wǎng)日本語(yǔ)版 2020年12月03日13:36

動(dòng)畫(huà)共有サイト?bilibili(ビリビリ)は12月1日、畫(huà)面上にリアルタイムコメントを表示する機(jī)能「弾幕」の2020年ランキングを発表し、「爺青回(オレの青春カムバック)」が1位に輝いた。今年、ビリビリのユーザーが入力した弾幕は計(jì)22億回で、うち、「爺青回」が542萬(wàn)359回を占めた。トップ5には以下、新型コロナの感染が深刻だった湖北省武漢市を応援する「武漢加油(武漢がんばれ)」、見(jiàn)る者に何か別の人や物を思い起こさせる時(shí)などに使用する「有內(nèi)味了(そう、あの感じ?。?、好きな人や物の絡(luò)みを目にした時(shí)の喜ばしい気持ちを表現(xiàn)する「雙廚狂喜(推しの共演に狂喜)」、むやみやたらに同じ內(nèi)容やネタばかりを何度も繰り返すことをロシアのマトリョーシカ人形(中國(guó)語(yǔ)は「套娃」)に例えた「禁止套娃(反復(fù)ネタ禁止)」が続いた。人民網(wǎng)が各社の報(bào)道をまとめて報(bào)じた。

青春時(shí)代の思い出がよみがえるうれしさ表現(xiàn)する「爺青回(オレの青春カムバック)」

「爺青回」は中國(guó)語(yǔ)の「爺?shù)那啻河只貋?lái)了(オレの青春カムバック)」を省略して作られた言葉。すでに変わってしまった環(huán)境で、懐かしい人や物事に遭遇した時(shí)に、自然と沸き起こるうれしい気持ちを表す時(shí)に使う?!笭斍嗷亍工稀⑶啻簳r(shí)代によく見(jiàn)た人や映畫(huà)、ドラマ、ゲーム、アニメが、斬新なスタイルでカムバックしたり、再現(xiàn)されたりした時(shí)によく使われる。

ビリビリでは、様々な年齢層の、色々な趣味を持つユーザーが、異なるシーンで「爺青回」を感じているようだ。

「爺青回」と弾幕に入力したアニメファンとは、90年代に大ヒットした「スラムダンク」を見(jiàn)た人かもしれず、2006年に放送された「喜羊羊和灰太狼(シーヤンヤンとホイタイラン)」シリーズを見(jiàn)た人かもしれない。また、「爺青回」と入力したドラマ?映畫(huà)ファンは、四大名著をドラマ化した作品を見(jiàn)た人かもしれず、「ゴッドファーザー」や「ハリーポッター」、「ロード?オブ?ザ?リング」などの名作映畫(huà)を見(jiàn)た人かもしれないといった具合だ。

「爺青回」を感じさせているのは、一つには青春時(shí)代の思い出をよみがえらせる様々な懐かしのアニメやドラマ、映畫(huà)、ゲームなど。そしてもう一つは、往年の名作ドラマの名シーンや代表的なキャラクターたちをユニークにコラボさせて作り上げた二次創(chuàng)作だ。これらの名作ドラマや映畫(huà)を全く新しいスタイルで、若い世代のユーザーたちに見(jiàn)せているだけでなく、こうした懐かしいコンテンツを新しいスタイルで見(jiàn)る作品がトレンドになることで、多くの人が名作をめぐる青春時(shí)代の思い出をよみがえらせるきっかけとなっている。

2017年から2019年度までのビリビリにおける「今年の弾幕」とは?

2017年:「囍(ダブルハピネス)」

社會(huì)科學(xué)院語(yǔ)言研究所?文學(xué)所の學(xué)者と共同で、ビリビリが通年の弾幕の狀況を振り返り始めたのは2017年から。初年度である同年は、「囍(ダブルハピネス)」が「今年の弾幕」に選ばれた。

同年の弾幕評(píng)価?審査チームメンバーの1人で、中國(guó)社會(huì)科學(xué)院語(yǔ)言研究所の二級(jí)研究員、辭書(shū)編纂研究センターの副センター長(zhǎng)である儲(chǔ)澤祥氏は、早くから「弾幕」という言葉に注目しており、「囍」が「今年の弾幕」に選ばれたことについて、「現(xiàn)代の若者、特にビリビリのユーザーは、『囍』に新たな意味合いを加えた?!簢帧护摔?、『めでたいことが重なる』という古くからの意味があるが、若者はそれをベースにしながら、『重なることがめでたい』という意味を新たに加えた」と分析した。

そして、「若者が『囍』に新しい意味を加えていることは、3つの側(cè)面を反映している。1つは具體的な喜びを抽象化させた點(diǎn)?!合病护趣いh字自體、にっこり笑ってうれしい気持ちを表している。そこから『囍』はうれしい気持ちを抽象化し、顔では笑わずに、心の底にある喜びを表現(xiàn)したい時(shí)に使われている。2つ目は、中國(guó)ではこれまで結(jié)婚する時(shí)に限り、『囍』が使われてきたが、その制限を打破し、『囍』の意義を拡大化させた點(diǎn)。つまり、両想いの戀は喜ばしいことであり、誰(shuí)かとめぐり合うこともまた喜ばしいので、こうした場(chǎng)合にも『囍』が使われるようになった。3つ目は、めぐり會(huì)う相手やカップルの相手を異性間に限る制限を打破した點(diǎn)。誰(shuí)とめぐり會(huì)っても、誰(shuí)とカップルになったとしても、心の奧底には楽しい気持ちが湧き上がるからだ」と解説した。

2018年:「真実(リアル)」

2018年に中國(guó)社會(huì)科學(xué)院年度弾幕委員會(huì)が「今年の弾幕」として「真実(リアル)」を推薦した際に、「『真実』には、現(xiàn)実、認(rèn)識(shí)、気持ちという3つの面とマッチしているという意味がある。つまり気持ち的に、そして意味的に、『真実』だと感じられることを表している。こうしたリアルさは、アート的なリアルさであり、客観的に見(jiàn)て真実味があるかどうかとは無(wú)関係」と解説している。

儲(chǔ)氏は、「若者は自分の主観的な気持ちを非常に重視しており、自分の感情を惜しみなく他の人に伝えている。多くの作品は、內(nèi)容こそ誇張されている部分があっても、自分の想像にフィットし、想定內(nèi)であれば、弾幕で『真実』を使って、自分がその內(nèi)容に同意または賛同していることを表現(xiàn)することができる」とした。

2019年:「AWSL(あ、オレ死んだ)」

2019年に「今年の弾幕」に選ばれたのは、「あ、オレ死んだ」という意味の中國(guó)語(yǔ)「啊、我死了(A、Wo si le)」のピンイン(中國(guó)語(yǔ)のローマ字式発音表記)を頭文字に省略した「AWSL」。これは若者たちの盡きることなき想像力で編み出された略語(yǔ)だ。そして若者たちは、「びっくり」や「エキサイティング」、「ハッピー」といった様々な気持ちを激しく感じた際に「AWSL」を使用している。

では、どんな動(dòng)畫(huà)コンテンツの弾幕に多くの「AWSL」が入力されたのだろうか?例えば、生活感漂うグルメドキュメンタリー「人生一串」に、見(jiàn)たら思わずよだれが出そうになる「肉の串焼き」が登場(chǎng)した時(shí)。特に深夜にこの飯テロにやられた多くのネットユーザーが「AWSL」を入力した。また、子供の頃よく見(jiàn)た魔法少女アニメ「巴啦啦小魔仙」に対し、「30歳になってしまった」と感じている90後(1990年代生まれ)が、たくさんの「AWSL」を入力している。さらには、かわいいパンダに萌え死んだ時(shí)も「AWSL」、一度見(jiàn)たら忘れられなくなる魔性のダンスにやられた時(shí)も「AWSL」を使い、その気持ちを表現(xiàn)できる。

オンラインゲーム用語(yǔ)から使用されるようになった「血槽已空(體力ポイントゼロ)」と比べて、「AWSL」は、ゲーム文化の背景を知る必要もなく使うことができ、よりシンプルで入力しやすい。そのため、より多くのネットユーザーが使い、最終的にはジャンルの枠を超えて使われるようになった。

ダブルでうれしい「囍(ダブルハピネス)」に、自分なりの認(rèn)識(shí)を主張する「真実(リアル)」、様々な激しい感情をシンプルに表現(xiàn)できる「AWSL(あ、オレ死んだ)」、そして青春時(shí)代と現(xiàn)在を結(jié)び付ける「爺青回(オレの青春カムバック)」など、ビリビリのユーザーは、ますます活気に満ちた弾幕文化を生み出し続けている。リアルタイム?インタラクションのスタイルで、弾幕は直観的に、特定のコンテンツに対する共感できる反応を他の視聴者と共有している?!附衲辘螐幠弧工稀⑦^(guò)去一年のポップカルチャーのトレンドを総括しており、多くの人が共鳴する社會(huì)的感情の反映でもあると言えるだろう。(編集KN)

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2020年12月3日

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