今年の春節(jié)（舊正月、今年は2月12日）には、「今いるところで年越し」が呼びかけられたが、中國(guó)人の正月用品購(gòu)入の意欲が低下することはなかった。食品から衣類、服飾品、化粧品に至るまで、中國(guó)人の買い物リストには世界各地の優(yōu)れた商品がずらりと並んだ。春節(jié)消費(fèi)は複數(shù)の國(guó)の対中輸出の伸びをけん引し、「春節(jié)経済」のボーナスは世界に再び中國(guó)経済の「熱さ」を感じさせた。新華社が伝えた。

フィリピン南部の都市ダバオでフルーツビジネスを手がける中國(guó)系ビジネスマンの蔡天保さんは、最近になって売り上げが急速に伸びたという。蔡さんは2003年にフィリピン?ミンダナオ島でパッションフルーツのプランテーションを立ち上げ、昨年は新型コロナウイルス感染癥の影響を受けて売り上げが例年の半分まで落ち込んだ。一方、最近は中國(guó)の春節(jié)によりプランテーションは新たな狀況を迎えている。春節(jié)に先だって中國(guó)へ発送されたトロピカルフルーツは毎週コンテナ30個(gè)分を超え、中でもバナナとパイナップルが特に人気だった。蔡さんは、「中國(guó)のニーズは引き続き盛んで、今年の経営はさらにうまく行くと確信する」と述べた。

四喜丸子（肉団子）、紅焼肉（中國(guó)風(fēng)豚の角煮）、醤肘子（豚もも肉の醤油煮込み）……こうした中國(guó)人の春節(jié)の食卓に欠かせないおなじみの料理は、どれも豚肉が主な食材だ。フィンランド最大の食品メーカーのアトリアグループは、「中國(guó)への豚肉輸出の増加が當(dāng)社の2020年の売り上げと利益が力強(qiáng)く増加した原因の1つだ。そして対中豚肉輸出は今年も引き続き増加するだろう」との見方を示した。また同グループの肉類輸出業(yè)務(wù)擔(dān)當(dāng)のティニエル副社長(zhǎng)は取材に、「消費(fèi)量の増加にけん引されて、今年の春節(jié)期間には當(dāng)グループの中國(guó)への豚肉供給量が前年に比べて増加した」と述べた。

中國(guó)語では「吉」と「鶏」の発音が近いことから、鶏肉は中國(guó)人の年越し料理に欠かせない食材だ。今年は多くの中國(guó)人の年越しのテーブルにタイからやって來た鶏肉が並んだ。タイの鶏肉製品輸出企業(yè)協(xié)會(huì)がまとめた最新の統(tǒng)計(jì)データによると、感染癥の影響により、20年には歐州や日本などはタイ産鶏肉の輸入量が減少したが、中國(guó)は82％増と急増した。同協(xié)會(huì)のククリット?アリパゴン會(huì)長(zhǎng)は、「中國(guó)経済の持続的回復(fù)がタイの鶏肉輸出を引き続きけん引するだろう」と予想する。

食用アルコールの原料になるキャッサバの市場(chǎng)ニーズも大幅に増加した。ベトナム農(nóng)業(yè)農(nóng)村開発省のデータによれば、今年1月にベトナムから中國(guó)へ輸出されたキャッサバ及びキャッサバ加工品は45萬トンを超え、価格にして約1億6600萬ドル（約175億8千萬円）となり、ベトナムの同月のキャッサバ輸出総額の96％近くを占めた。前年同期に比べて輸出量は127.7％増加し、価格は146.5％増加したという。

ドラゴンフルーツと乳製品も非常に人気があった。ベトナム通信社の報(bào)道によれば、舊暦の元日にあたる12日の午前中に、ベトナム産ドラゴンフルーツ190トンが中國(guó)?雲(yún)南省に接したベトナム?ラオカイ省の通関地を通過し、雲(yún)南省、四川省、広西壯（チワン）族自治區(qū)などに運(yùn)ばれたという。ベトナムの乳製品大手ベナミルクのアーモンドミルクや小豆ミルクなどの乳製品も、春節(jié)前に中國(guó)に到著し、春節(jié)ギフトとして中國(guó)の消費(fèi)者が買い求めやすくするため、特別なデザインのパッケージで包裝されたという。

ドイツ貿(mào)易?投資振興機(jī)関の中國(guó)専門家のクリスティナ?オットー氏は取材に、「中國(guó)の春節(jié)消費(fèi)が中國(guó)市場(chǎng)におけるドイツブランドに利益をもたらし、自動(dòng)車、食品、化粧品などの『メイド?イン?ジャーマニー』がどれも中國(guó)の消費(fèi)者に大いに好まれている。中國(guó)はドイツにとって2番目の輸出相手國(guó)であり、ドイツ統(tǒng)計(jì)局の統(tǒng)計(jì)では、昨年の対中輸出額は959億ユーロ（約12兆2224億円）に達(dá)した」と述べた。

ニュージーランド航空は中國(guó)の春節(jié)市場(chǎng)のニーズに対応するため、2月初めにニュージーランド南島の最大の都市?クライストチャーチと中國(guó)の広州を結(jié)ぶ貨物直行便を就航させた。同航空の貨物輸送部門の責(zé)任者であるアンナ?パラリットさんは取材に、「往路ではシーフードや果物をニュージーランド南島から中國(guó)広州へ直接輸送し、復(fù)路ではニュージーランドが今必要とする中國(guó)製の醫(yī)療用品?防護(hù)用品や電子製品を積み込んで戻ってくる」と説明した。

ニュージーランド?オークランドに本社があるシーフード企業(yè)は、南島産のシーフードを中國(guó)市場(chǎng)に輸出するのを主業(yè)務(wù)とする。同社のマーケティングディレクターのリチャード?ウォーカーさんは、「ニュージーランドのシーフードと農(nóng)産物の輸出企業(yè)の多くは中國(guó)市場(chǎng)に大きな期待を寄せ、特に春節(jié)消費(fèi)の旺盛なニーズに期待していた。ニュージーランド航空の貨物直行便はシーフードを水揚(yáng)げから24時(shí)間以內(nèi)に中國(guó)市場(chǎng)へ屆けられるようにした」と話した。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年2月19日