中秋節(jié)（舊暦8月15日、今年は9月21日）の期間中、四川省成都市成華區(qū)杉板橋路のペットショップ「蛋黃寵物店」には、丁寧にデコレーションされた「月餅」が並べられていた。実はこれらの月餅は、人が食べるのではなく、なんとネコやイヌといったペット用の「月餅」だ。成都商報(bào)が報(bào)じた。

このペット用の「月餅」の製作者は「ペット栄養(yǎng)管理士」の資格を持つ賈文彬さんだ。

「ミシュランセット」まであるペット用「料理」 月間客數(shù)が30人から600人に

賈さんは毎日、午前11時(shí)のペットの「料理」の準(zhǔn)備を始め、店は午後1時(shí)にオープンする。

今は國(guó)慶節(jié)（建國(guó)記念日、10月1日）に合わせた7連休を控え、賈さんはペット用「ミシュランセット」の準(zhǔn)備を急ピッチで進(jìn)めている。前菜はポタージュスープ、メインディッシュは七面鳥(niǎo)の胸肉、デザートはチーズといった具合に、そのコースメニューはなんでも揃っている。賈さんの仕事は、ペット用料理を作るだけでなく、「毛がぱさぱさになったり、涙やけができているペットもたくさんいる。こうした癥狀はペットのエサが合理的でないシグナルであるため、ペットの実際の狀況に合わせて、合理的な成分のエサを配合し、飼い主と話し合ってペットのエサを変えてもらう」のも仕事という。

前菜のポタージュスープ

2020年にオープンした「蛋黃寵物店」の客は、始めは1ヶ月當(dāng)たり30人しかいなかったものの、今では600人まで増えた。「ペット栄養(yǎng)管理士」というのはややマニアックな職業(yè)であるため、多くの人に受け入れられているわけではないもの、これほど客が増えている理由について、賈さんは、「多くの人に認(rèn)められて、常連客が新しい客を紹介してくれている」と説明する。

「ペット栄養(yǎng)管理士」資格所有者は少ないのが現(xiàn)狀

「夏になり、イヌが食べるドッグフードが熱を貯めやすい種類だったりすると、體の中に熱がこもり、涙やけができやすくなる。こうした時(shí)期は、牛肉や羊肉が原料のドックフードを與えるのをやめ、鴨肉などを原料としたドッグフードに変えると良い。キャットフードもよく選ばなければならない。イヌとネコでは食べる物で注意すべき點(diǎn)が異なる。キャットフードはドッグフードより脂っこくすると良い」といったように、科學(xué)的知識(shí)に基づき、ペットを世話する方法について話し始めると冗舌になる賈さんは、1994年生まれで、2016年にパリでペット栄養(yǎng)管理士の資格を取得した。

中國(guó)の市場(chǎng)を分析したうえで、賈さんは大學(xué)時(shí)代の友人3人と、ペット用の「料理」を作るペットショップ「蛋黃寵物店」を開(kāi)くことにしたという。

賈さんは取材に対して、「中國(guó)のペット市場(chǎng)は、近年少しずつ発展しているものの、『ペット栄養(yǎng)管理士』という業(yè)界はまだ十分に発展していない。資格を持っていて、きちんとした配合を行うことができる『ペット栄養(yǎng)管理士』は少ない。今後は、西洋諸國(guó)に勝るような、現(xiàn)代のペットにもっと適したエサの配合を中國(guó)で編み出したい」と抱負(fù)を語(yǔ)った。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2021年9月26日