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伝統(tǒng)文化は枯渇することのないイノベーションの源泉

人民網(wǎng)日本語(yǔ)版 2025年12月09日14:42

約1000年にわたり造営が続けられた敦煌の石窟は、絵畫(huà)、塑像、建築物、裝飾が一體となった「蕓術(shù)の殿堂」で、文化に奧深い影響を及ぼし続けている。敦煌には、私の蕓術(shù)家としての人生のルーツがあり、生涯続く研究のテーマであり、教育者として基盤(pán)でもある。(文?常沙娜 中央工蕓美術(shù)學(xué)院元院長(zhǎng))

1943年、12歳だった私は父である常書(shū)鴻と共に敦煌に行った。そして、その後の數(shù)年間、大人達(dá)と共に、洞窟の中で壁畫(huà)を模寫(xiě)した。下書(shū)きをして、輪郭を描き、著色し、色をぼかすなどの各プロセスにおいて、私は敦煌蕓術(shù)の美しさを感じ、その「栄養(yǎng)」をしっかりと吸収した。敦煌蕓術(shù)の深い味わい、奧深い伝統(tǒng)文化が、私が一生にわたって蕓術(shù)の創(chuàng)作活動(dòng)やデザイン、蕓術(shù)の教育に攜わり続けるための思想のベースを築いた。そのベースとは優(yōu)れた伝統(tǒng)文化蕓術(shù)をしっかりと學(xué)び、それを理解した上で、伝統(tǒng)を継承し、発揚(yáng)し、イノベーションすることだ。

1952年、アジア太平洋地域平和會(huì)議が北京で開(kāi)催された。林徽因氏の指導(dǎo)の下、私が敦煌壁畫(huà)からインスピレーションを得てデザインした景泰藍(lán)による作品「和平鴿大盤(pán)」やシルクのスカーフのデザインが贈(zèng)呈品として各國(guó)の代表に贈(zèng)られた。それが、私がデザインに攜わるようになる重要な起點(diǎn)となった。その後、私は首都「10大建築物」のデザインを擔(dān)當(dāng)するようになった。例えば、人民大會(huì)堂の宴會(huì)ホールの天井の図案は、敦煌の唐代の藻井の模様からインスピレーションを得た。蓮の花を中心として、建物の構(gòu)造や照明、換気といった機(jī)能の必要性も考慮し、敦煌の花型の図案と近代的な機(jī)能を組み合わせ、民族的な雰囲気を備えた空間裝飾に仕上げた。

敦煌蕓術(shù)は、ほぼ全ての時(shí)期の私のさまざまなカテゴリーのデザインに影響を與えてきた。優(yōu)れた中華伝統(tǒng)文化は枯渇することのないイノベーションの源泉であって、近代的なデザインのインスピレーションの寶庫(kù)だ。敦煌の各種裝飾図案の要素とスタイルは、どれも現(xiàn)代の生活に必要な各種裝飾品のデザインに取り入れることができる。敦煌蕓術(shù)は優(yōu)美で、そこには古代の労働者の知恵や思いが込められており、生活の真?善?美だけでなく、民族のスタイルや気質(zhì)も體現(xiàn)されており、近代的なデザインにおいて伝承し、発揚(yáng)し続ける価値がある。

敦煌の壁畫(huà)における裝飾図案は、部分的內(nèi)容や裝飾であるものの、不可欠なものであり、それは敦煌の石窟蕓術(shù)全體の歴史と作風(fēng)を反映しているほか、非常に高い參考と応用の価値がある。例えば、髪飾りや仏具の図案は、現(xiàn)代のアクセサリーや器具のデザインにインスピレーションを與える。また、王座の図案や幾何學(xué)模様は、近代的な建物の內(nèi)裝や織物のデザインの參考になり、手の仕草や動(dòng)物、樹(shù)木、雲(yún)紋といった図案は、近代絵畫(huà)や平面デザインの応用要素となる。

「民族的、合理的、大衆(zhòng)的」というのは、いつの時(shí)代においても、デザインにおいて発揚(yáng)すべき原則となる。數(shù)十年にわたるデザインに関する授業(yè)と実踐において、私は常に、「源と流」という観念を強(qiáng)調(diào)してきた?!冈础工趣蟻唤y(tǒng)、つまりは敦煌の蕓術(shù)を指し、「流」というのは応用、今の時(shí)代の生活に順応するのに必要なアートデザインのイノベーションと発展を指す。優(yōu)れた中華伝統(tǒng)文化を源として、それに根差さなければ、蕓術(shù)の「流」は、バイタリティや創(chuàng)造力を備えることはできないと、私はひしひしと感じている。

あっという間に、私は90歳を超えてしまった。これまでずっと、父親と林徽因氏の教えや期待を心に銘記してきた。2人は私が図案デザインの授業(yè)と近代的なデザインの応用のニーズを結(jié)びつけ、敦煌の図案を系統(tǒng)的に整理して研究することを願(yuàn)っていた。私はそれをずっと行い、先達(dá)との約束を守ってきた。ただ、それは始まりに過(guò)ぎない。私もその教えと期待を次の若い世代に託している。一人でも多くの若い學(xué)者、デザイナー、蕓術(shù)家が、敦煌蕓術(shù)の保護(hù)や研究、學(xué)習(xí)、発揚(yáng)を地道に、かつ著実に行っていくことを願(yuàn)っている。代々伝承し、発揚(yáng)することで、中華文化は必ずさらに輝きを増していくに違いない。(編集KN)

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2025年12月9日

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