毛丹青氏(左)と又吉直樹氏(右)
「私は日本で暮らして30年目になる。2002年にノーベル文學(xué)賞受賞作家の大江健三郎さんが、同じくノーベル文學(xué)賞受賞作家である中國(guó)の莫言さんの故郷を訪問するよう企畫し、今年は、芥川賞を受賞したお笑い蕓人の又吉直樹さんが初めて中國(guó)を訪問した。私にとって、とても達(dá)成感のあること」。日本で活躍する中國(guó)人作家?毛丹青さんは取材に対してそのように語(yǔ)った。17年6月、自身の処女作である「火花」の中國(guó)語(yǔ)版が刊行されたのを機(jī)に、又吉さんは招きに応じて中國(guó)を訪問し、「火花」の中國(guó)語(yǔ)翻訳者である毛さんと上海で対話イベントに參加し、中國(guó)の読者と交流した。イベント開催期間中、毛さんは人民網(wǎng)の獨(dú)占インタビューに応えた。
又吉さんの訪中を企畫した理由に関して、毛さんは、「ある日、又吉さんが真剣な目つきで私を見つめながら、突然、『毛さん、僕を中國(guó)に連れて行ってくれませんか』と言った。真剣な目でそう言われると、絶対に連れていってあげなければと思うものだ。だから今回のイベントを企畫した」と説明した。
文學(xué)の翻訳:中國(guó)にないものを翻訳する難しさ
売れない漫才師2人が夢(mèng)を追いかける姿を描く「火花」は、日本で発行部數(shù)が300萬(wàn)冊(cè)を突破し、15年に芥川賞を受賞した?!富鸹ā工?、毛さんによって中國(guó)語(yǔ)に翻訳され、相聲(日本の漫才に相當(dāng))で知られる中國(guó)のコメディアン?郭徳綱(グオ?ダーガン)が前書きを書いて、人民文學(xué)出版社から刊行された。
文學(xué)作品の翻訳は、単に文字を翻訳すればよいというだけのものではなく、翻訳者が両國(guó)の文化をしっかりと把握しておくことが必要だ。「翻訳の際、最も悩むのは、対応する要素や言葉がない時(shí)」と毛さん。例えば、「火花」で出てくる「漫才」は、中國(guó)の「相聲」に似ているものの、中國(guó)の字典にはその言葉がのっていない。毛さんはそれを「漫才」と直訳している。その理由は、「日本の漫才と中國(guó)の相聲は違う。例えば、中國(guó)の相聲では2つのマイクを使い、二人は一定の距離を保つ。一方、日本の漫才師は1つのマイクしか使わず、二人の距離も近い。それに、大げさなアクションや體の接觸などもある。だから、『漫才』を『相聲』と訳すのは適切でない。このような違いが、翻訳の難しさ」という。
「火花」に出てくる日本人の「ボケ」は、多くの外國(guó)人にとって理解しにくいものの、毛さんは、この作品を初めて読んだ時(shí)に中國(guó)語(yǔ)に翻訳すると決めたという。「翻訳者は衝動(dòng)的であることが一番大切。『火花』を読んだ時(shí)、翻訳しなければという衝動(dòng)にかられた。読んだ時(shí)の第一印象が翻訳しようと思った一番の理由」と毛さん。
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