「羊のセルマ」は、かなり以前に出版された絵本で、セルマをめぐる様々な物語(yǔ)が描かれている。セルマは、日々の生活を大切にして、幸福を味わいつつシンプルに暮らしている。同書はおそらく、読者の心を溫かくする「癒し系」であると同時(shí)に、「哲學(xué)?思想」も盛り込まれている。同書を出版した新経典文化有限公司マーケティング編集部の樊従祥氏は、「この本は、初版以來(lái)繰り返し重版されている『癒し系』絵本であり、特にここ數(shù)年間で人気がさらに高まっている」と紹介した。

では、「癒し系」絵本がどうしてこれほど人気があるのだろうか？長(zhǎng)江文言出版社マーケティング編集部の小符氏は、次のとおり指摘した。

「読書スタイルが細(xì)分化された現(xiàn)代において、挿絵やイラストが入った読書媒體は、よりスピーディかつ手軽な読書にマッチしている。また、ますます巨大なストレスを抱える現(xiàn)代の人々、特に大都市で奮闘する人々は、絵本や著者が語(yǔ)る物語(yǔ)中から、共鳴する點(diǎn)、さらには癒される點(diǎn)を見出したいと思っている」。

王琳氏も、このような観點(diǎn)に賛同しており、「『癒し系』絵本は、テンポが速くストレスが大きいという現(xiàn)代人の生活の特徴にマッチしている。これらの本に用いられている文字によってほのぼのとした気持ちが生まれ、挿絵はとても美しく、ポジティブなエネルギーを読者に與えてくれる」とコメントした。

線のなめらかさとストレートな絵が、軽いタッチで清々しい雰囲気の文字や物語(yǔ)とよく合い、それらが読者を魅了する「最大の武器」となっていることは間違いない。たとえば、「あなたと出會(huì)えてよかった」の中で、子熊がニンジンを植えるシーンが登場(chǎng)する。子ウサギが、「なぜそんなことをしているの？」と子熊に尋ねると、子熊は、子ウサギにニンジンの味見をさせながら、「ニンジンが熟したら、『君に僕の家に遊びに來(lái)て』、って誘う理由ができるから」と答えた。挿絵と文字はいずれも、ほのぼのとした溫かさに満ち溢れている。

當(dāng)然のことながら、読書體験は気軽なものだが、これは必ずしも「本の內(nèi)容は深いものではない」ということを意味しているわけではない?！赴Kし系」絵本によって、人々は、普段見逃しがちな素晴らしい観點(diǎn)に注目し、日々の生活を再び見直し、心から慈しむことが全てにおける第一歩であることに気づく。まさに、「あなたに出會(huì)えてよかった」の著者?白峻氏が、「この本には、溫かくて美しい小さなストーリーを數(shù)多く描いた。読者の皆さんと美しさを分かち合い、それが伝わることを願(yuàn)っている」と述べた通りだ。（編集KM）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2017年7月21日