米國は2015年、ハワイのマウナロア火山で1年間の火星生存実験を行った。この実験では宇宙飛行士の火星基地での生活をシミュレートした。厖氏によると、同地域には動物がいなく、植物が少なく、火星の環(huán)境に似ているという。志願者6人は直徑11メートル、高さ6メートルの円形のキャビン內(nèi)で暮らし、外界からほぼ隔絶され、20分遅れのEメールで連絡(luò)することしかできなかった。生活物資は不足した狀態(tài)で、4ヶ月ごとに補給された。食料は缶詰、脫脂粉乳、冷凍食品などだ。また、水の補給は2ヶ月に1回の頻度。志願者には船外活動の任務(wù)があり、重い宇宙服を著用しなければならない。さらに使える酸素も限られている。実験ではさらに、いくつかの緊急事態(tài)をシミュレートした。例えば停電、工具の故障、高放射線による緊急撤退などだ。厖氏は、この実験は「MARS500」よりもリアルであり、志願者のストレスに耐える能力と緊急対応能力が試されたと述べた。また國內(nèi)でも「月宮365」、「太空180」などの実験が行われ、宇宙での長期生活がシミュレートされた。
厖氏は人類の未來の火星探査計畫について、実験により解消しなければならない多くの問題が殘されていると指摘した。例えば宇宙船が火星に著陸する際の「恐怖の7分間」や、長期的な宇宙飛行により火星にやってきた宇宙飛行士が、微重力から低重力に慣れる際の體液の移動、骨、筋肉への影響などだ。
また、厖氏によると、中國の月探査機「嫦娥3號」の月面ローバーの地上実験を行う際に、実験場では月の土壌環(huán)境を想定し、かつ橫向きと縦向きにけん引することで月の重力環(huán)境をシミュレートした。未來の火星ローバー開発も、このような過程を経ることが必要だという。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2017年8月17日
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