今日の中日交流は、民間が政府の先を歩んでいる。中國(guó)からは大量の一般市民が日本を訪れている。彼らは観察者であると同時(shí)に交流者であり、風(fēng)景を眺めるだけでなく、體験を渇望し、交流を求めている。交流は雙方向のものであるはずだ。観光と中日理解の促進(jìn)とをいかに結(jié)びつけるべきか。なかなか伸びない日本人観光客の中國(guó)訪問をいかに促進(jìn)するかも、雙方の共通の課題だろう。
二つの國(guó)家の対立の背後には、民族主義の要素もある。民族主義を消滅させることはできないが、その存在を認(rèn)めることを前提として、そのネガティブな影響を超えることはできる。中國(guó)は1950年代、政治的な観點(diǎn)を問わず、多くの日本人を中國(guó)に招いた。このような交流の遺産は継承に値する。交流のルートを欠いていた時(shí)代、両國(guó)はいくつかの交流機(jī)構(gòu)を設(shè)立した。その新たな位置付けを見出すため、これらの機(jī)構(gòu)は今、摸索を続けている。多くの若者をこれに加わらせてこそ、青春の力をいつまでも保つことができる。
我々が身を置く國(guó)際社會(huì)の主體は依然として國(guó)民國(guó)家である。國(guó)民國(guó)家の枠組みの下では、知識(shí)體系は國(guó)家の知識(shí)となり、知識(shí)人は國(guó)家に屬する知識(shí)人となる。國(guó)際政治學(xué)者は往々にしてまず民族主義者となる。今日の國(guó)際政治の研究において、我々は、「國(guó)家の利益」や「國(guó)民の利益」といかに向き合うべきか。
両國(guó)関係が険悪な時(shí)期にも、中國(guó)と日本の環(huán)境分野の研究者の交流は比較的スムーズであるということは知られている。それは雙方が共通の目標(biāo)を持っているからだ。私の知っている例では、日本のある木琴學(xué)習(xí)団體は、中國(guó)の木琴學(xué)習(xí)団體と年間を通じて交流を保っている。
我々はなんとしても、遠(yuǎn)のきつつある理想を救い出さなければならない。我々の世代が老いても、次の世代がある。中日両國(guó)の政府は青少年の交流を非常に重視し、交流のために特別資金を割り當(dāng)てている。このような「青少年交流」はしばしば、民間機(jī)構(gòu)に委託されている。若者の交流をただの「プロジェクト」から恒久的な民間交流制度へといかに転じるべきか。このような交流を高校に任せ、一種の修學(xué)制度を作ることはできないか。
歴史を振り返ると、中國(guó)古代の「士」は、普遍的な「共同知」に基づいて問題を観察し、分析していた。東方の世界において、人々の知識(shí)の枠組みは共通している。國(guó)家の利益の衝突に関わる際には、人々は、普遍的な原則と人類の共同利益に基づいて目標(biāo)を打ち出し、解決案を制定することができる。知識(shí)人は祖國(guó)を持つが、真理に基づく彼らの行動(dòng)に國(guó)境はないからだ。
ここ數(shù)年、両國(guó)政府の関係は停滯し、民間交流も影響を受けた。もしも両國(guó)の民間人や知識(shí)人が國(guó)境を超え、數(shù)々の安定した交流のルートを構(gòu)築し、さらにはさまざまな異なる専門分野の「市民共同體」や「知識(shí)共同體」を構(gòu)築することができれば、このような國(guó)境を超えた「市民共同體」や「知識(shí)共同體」は、両國(guó)関係を安定させる碇(いかり)となると考えることはできないだろうか。中日両國(guó)は「戦略的相互不信」を超えなければならない。新たな歴史の時(shí)期において、中日両國(guó)は、あふれる熱意によって相互理解のプロセスを推進(jìn)する新たなリーダーを必要とし、さまざまな「市民共同體」と「知識(shí)共同體」を構(gòu)築することを必要としている。
ずいぶん昔の話になるが、當(dāng)時(shí)早稲田大學(xué)の教授だった依田憙家氏が、「日中友好大學(xué)」の設(shè)立を提案し、多くの賛同を得た。私が周囲の日本人教授にこの構(gòu)想を話しても、熱のこもった反応が得られる。來年は中日平和友好條約締結(jié)40周年にあたる。この條約が締結(jié)されてから、2世代近くの人々が成長(zhǎng)してきた。我々は今後も、両國(guó)間に平和がいつまでも維持されるようにしなければならず、そのためには人才が不可欠となる。このため両國(guó)は、中國(guó)と日本のために、またアジアのために、「アジア平和大學(xué)」を作ることができるのではないだろうか。(文:劉迪、日本杏林大學(xué)大學(xué)院教授)(編集MA)
「人民網(wǎng)日本語版」2018年1月2日
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