日米が「中國叩き」で一致

2020年11月、菅義偉首相が今年2月（後に新型コロナウイルス感染拡大により4月に延期）に訪米して日米首脳會談を行うとの情報が伝わった後、日本メディアは米國が日本に対し新疆や香港地區(qū)などの問題についてより強(qiáng)硬な態(tài)度を示すよう要求するだろうと推測した。今年に入ってから、日本は日米首脳會談や米日外務(wù)?防衛(wèi)閣僚會合「2プラス2」など多くの外交の場面で、新疆や香港地區(qū)のいわゆる「人権問題」に対する懸念を表明している。これに対し、中國の王毅國務(wù)委員兼外交部長（外相）は日本の茂木敏充外相との電話會談で、日本は煽り立てられて追従するのではなく、「手を伸ばしすぎるべきではない」と直言した。

復(fù)旦大學(xué)日本研究センターの王広濤準(zhǔn)教授は19日、環(huán)球時報の取材に対し、「菅首相は安倍前首相の政策を數(shù)多く引き継ぎ、その中國に対する立場は相対的に穏健なものだ。しかし菅首相が日本國內(nèi)の政権運(yùn)営でボトルネックにつき當(dāng)たり、國際的に中國に対する非友好的な雰囲気が増すにつれて、菅首相の対中政策は強(qiáng)硬路線へと向かい始めた。このほか、自民黨と他の一部黨派が超黨派の議員連盟を結(jié)成し、自民黨上層部に新疆と香港地區(qū)に関する問題に注目するよう促しており、日本が中國に対し攻撃性の強(qiáng)い政策方針を取るようになってきている。こうした面における米國要因は無視できず、バイデン大統(tǒng)領(lǐng)の就任以來、日米関係は『より接近』してきている」と指摘した。

岡田氏は、「米國は中國を『唯一の競爭相手』として、同盟國に米國か中國かの選択を迫っている」とし、結(jié)果として日米は「中國叩き」の側(cè)に立つことで一致したと指摘。「その結(jié)果、日米共同聲明に臺灣地區(qū)問題を明記し、香港地區(qū)、ウイグル問題という中國內(nèi)政について懸念を表明したが、これらが『中日共同聲明』に違反している意識は世論にはほとんどない」と述べた。

國力の差により日本の対中世論が急速に悪化

岡田氏は、中日の力関係の逆転は、GDP総値に表れているだけでなく、新型コロナウイルス感染癥が両國間の國力差を拡大したと指摘し、「中國がコロナ禍抑制にいち早く成功する一方、日本は2021年1-3月期のGDP成長率が5.1％減と、戦後最悪の狀況を記録した。ワクチン接種が遅れていることもあり、コロナ抑制のめども立たない。コロナが日中両國の國力差を拡大したのだが、多くの日本人は日中の逆転という現(xiàn)実を受け入れたがらず、それが中國に対する『怨嗟』の感情を煽り立てる心理的背景になっている。中國が強(qiáng)くなればなるほど中國への悪感情が世論調(diào)査に表れる。言論NPOが発表する世論調(diào)査で日本人の中國イメージが好転しないのも、それを裏付けている」と述べた。

村田氏もこれに賛同する。村田氏は、「以前と比べ、日本國內(nèi)の対中世論の雰囲気が急速に悪化しており、外交政策上さらに米國寄りになっている。しかし日本は経済面で中國と密接な関係があるため、獨立した獨自の外交的立場を取るべきだ」と述べた。

取材の際、村田氏はある友人（故人）について觸れた。その友人は生前、ウルムチ地下街の建設(shè)に攜わり、新疆と中國に対して深い思い入れがあったという。村田氏は、「もし彼が生きていて、西側(cè)諸國がこんなふうに新疆を非難し、日中関係が現(xiàn)在のような狀況になっているのを見たら、きっと心を痛めるだろう」と語った。（編集AK）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年5月21日