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「90後(1990年代生まれ)」の最初の世代が30歳を迎えている。最近の研究分析によると、この世代の貯金額は27萬(wàn)元(1元は約19.2円)から38萬(wàn)元の間が多いという。一體、30歳の理想的な貯金額はいくらなのか。貯金は安心感をもたらすのか。
ここでは、何人かの「90後」のケースをご紹介しよう。
「質(zhì)の高い資産は貯金より価値がある」
不動(dòng)産業(yè)界の部門(mén)リーダーを務(wù)める斉彥さん(32歳) 貯金額10萬(wàn)元
思うに、30歳にとっては、豊かさの程度を推し量るには、資産を見(jiàn)ることがカギで、貯金は重要ではない。自分は2011年に大學(xué)を卒業(yè)して不動(dòng)産業(yè)界で働くようになり、3年で40萬(wàn)元以上稼ぎ、14年に住宅ローンで初めて住宅を購(gòu)入した。その家は現(xiàn)在、購(gòu)入時(shí)の2倍の値が付いている。
30歳の頃、自分の貯金額は10萬(wàn)元近くで確かに多くはなかったが、負(fù)債はゼロで、海南省の海口市と三亜市にそれぞれ持っていた不動(dòng)産の時(shí)価総額は約500萬(wàn)元だった。自分は早くから貯蓄の習(xí)慣を身につけるべきだと考えている。20代の頃のようにがむしゃらに働き続けることは不可能だし、ワークライフバランスも重要だ。この時(shí)期に蓄積した富と質(zhì)の高い資産がこれから効果的に価値を高めていくだろうし、質(zhì)の高い資産は貯金よりも価値がある。
「30歳の貯金が40歳の道を明るく照らすわけではない」
広告會(huì)社を起業(yè)した安妮さん(30歳) 貯金額150萬(wàn)元
12年に上海大學(xué)美術(shù)學(xué)院を卒業(yè)した時(shí)、実家にお金を60萬(wàn)元余り出してもらい、友だち2人と出資し合って作業(yè)スタジオを立ち上げた。それから5年間、我々3人の創(chuàng)業(yè)者は給與に株の配當(dāng)を合わせて200萬(wàn)元余りを稼いだ。
20年に新型コロナウイルス感染癥が発生すると、作業(yè)スタジオの経営は非常に厳しくなり、エキシビション部門(mén)をなくして、ショート動(dòng)畫(huà)部門(mén)に転向せざるを得なかった。會(huì)社のキャッシュフローが盡きて、創(chuàng)業(yè)者3人の貯金を切り崩してなんとか持ちこたえた。この2年間で1人100萬(wàn)元近く投入した。今年初めになって、作業(yè)スタジオは徐々に再開(kāi)できるようになった。
今、自分は貯金を加えて150萬(wàn)元の資産を運(yùn)用している。もともと30歳までに「人生最初の500萬(wàn)元を稼ぐ」を?qū)g現(xiàn)するつもりだったが、こんな思いがけない災(zāi)難に見(jiàn)舞われるとは思っていなかった。自分にとって、30歳の貯金が40歳の道を明るく照らし出すことはない。
30歳で貯金がいくらあれば理想的かというと、これはまったく數(shù)量化できない。安定した仕事がある人なら、30萬(wàn)元から50萬(wàn)元の貯金があれば枕を高くして寢ていられる。しかし起業(yè)家にとって、この程度の貯金ではリスクへの備えでも十分でないし、介護(hù)や醫(yī)療などの問(wèn)題が考えられないのは言うまでもない。
また、學(xué)歴や家庭環(huán)境もそれぞれ違うので比較はできない。高學(xué)歴のトップレベルの人材なら1-2年も働けば普通のサラリーマンの給料の10年分を稼ぐことができる。自分の場(chǎng)合、最初に実家から60萬(wàn)元余りの資金を出してもらって起業(yè)しなかったら、100萬(wàn)元を稼いで貯金するチャンスはまったくなかっただろう。
「自分の理想は30歳までに住宅ローンを完済すること」
國(guó)有企業(yè)のエンジニアの楊揚(yáng)さん(28歳) 貯金額8萬(wàn)元
30歳でいくら貯金があれば理想的かなんて私に聞かないでほしい。自分の理想は30歳までに住宅ローンを完済することだ。大學(xué)では建築學(xué)を?qū)Wび、16年に卒業(yè)すると國(guó)有企業(yè)で建築技術(shù)者になり、今は成都市で働いている。18年に住宅ローンを借りて最初の家を買(mǎi)った。住宅ローンはまだ30萬(wàn)元以上殘っていて、貯金は數(shù)萬(wàn)元しかない。
個(gè)人的に思うのは、「三十にして立つ」には、貯金はそれほど重要ではない。安心立命の境地でどんなことにも動(dòng)じず心安らかに生きられる力が最も重要だ。どんな時(shí)でも、最も貴重な富は富そのものではなく、富を作り出す能力だ。
「三十にして立たず 親のすねをかじらなければならない」
事業(yè)機(jī)関の職員の黎程さん(30歳) 世帯資産10萬(wàn)元
「30にして立たず」が自分の現(xiàn)狀だ。自分は今年もうすぐ31歳になる。大學(xué)を卒業(yè)して実家に帰り、ずっと事業(yè)機(jī)関で働き、18年に結(jié)婚して、今、3歳の子どもがいる。
小都市の事業(yè)機(jī)関で働く自分の年収は5萬(wàn)元にもならない。自分の収入だけで家や車(chē)を買(mǎi)おうと思ったら、飲まず食わずで20年はがんばらないといけない。
18年に結(jié)婚するのに先だって、雙方の両親が価格70萬(wàn)元以上の今の住まいの購(gòu)入をサポートしてくれた。當(dāng)時(shí)、自分たち2人の貯金を合わせると30萬(wàn)元余りあり、結(jié)婚後も20萬(wàn)元以上殘っていて、これだけあれば子どもが生まれても大丈夫だと思っていた。でも甘かった。妻はダンスの先生をしており、妊娠して娘が生まれると、長(zhǎng)い間働けなかった。幸い、雙方の両親が子どもの世話をしてくれ、子どもにかかる費(fèi)用も一部負(fù)擔(dān)してくれた。娘は今年3歳になり、結(jié)婚後にあった20萬(wàn)元余りの貯金は、大半を使ってしまった。
三十にして立つというが、立つかどうかは重要ではない。重要なのは物質(zhì)的ニーズと貯蓄とのバランスが取れるかどうかだ。貯金は數(shù)字に過(guò)ぎない。生活こそが本質(zhì)だ。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2022年5月31日