センダン科の落葉樹の新芽である「香椿（チャンチン）」を月餅の餡に入れたら、どんな味になるだろうか？月餅に、チャンチンソースをつけて食べるのと同じような感じなのだろうか？

チャンチン月餅を?qū)g際に食べた人によると、「さっぱりした味わいでなかなかイケる」のだという。

中秋節(jié)（舊暦8月15日、今年は10月6日）を前に、安徽省阜陽市太和県の隆穎食品有限公司の生産工場には、伝統(tǒng)的な月餅を生産する工場に漂っているハスの実やアンコの香りではなく、さわやかで、獨(dú)特なチャンチンの香りが漂っていた。太和県の特産品であるチャンチンは今、業(yè)界の垣根を越えて、月餅の餡の材料となり、今年の中秋節(jié)を前に、話題となっている。

同社の責(zé)任者である陳英一さんは、餡を見せながら、「チャンチン月餅には、地元のチャンチンを使っている。湯通しし、細(xì)かく刻み、味付けするなどして作られており、さわやかなチャンチンの香りを殘しながら、えぐみはない」と説明する。

チャンチンと月餅をうまくコラボレーションさせるべく、研究開発チームは餡の配合を數(shù)十回変えて、試行錯(cuò)誤したという。最初のうちは、チャンチンをそのまま使っていたものの、それでは、口當(dāng)たりが悪かったので、落花生やクルミ、黒ごまなどを加えてすりつぶしたところ、深みのある味になった。また、使う砂糖や油を減らすことで、ソフトな味になったという。

安徽省の有名な特産品である太和県のチャンチンは、地理的表示（GI）農(nóng)産物に指定されているほか、全國名特優(yōu)新農(nóng)産品リストにも選出されている。

陳氏は、「現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で、1日に3000個(gè)のチャンチン月餅を生産している。試験的な生産から、現(xiàn)在に至るまで、注文が途切れたことはない。チャンチン月餅を発売した當(dāng)初は、消費(fèi)者にはあまり受けいれられないのではと心配したが、試食イベントを?qū)g施すると、すぐに好評(píng)を博し、供給が需要に追い付かないほどになった」としている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年9月30日